BRANDING TAILOR

BLOG

2021/06/03
属性置換(Attribute substitution)
筆者:-

かんたんな問題

次の問題にあまり深く考えずに答えてください。

バットとボールを合わせると1.10ドルです。バットの方がボールより1ドル高い。ボールはいくらですか?

いくらと答えましたか?わたしはボールは10セントと答えました。これは間違いです。ちょっと「ちゃんと」計算してみましょう。

バット=ボール(x)+1ドル
合計=バット(x + 1ドル)+ ボール(x)
=2x + 1ドル=1.1ドル
x=5セント
答え:ボールは5セント

この計算をせずに、わたしたちは、直感的に1.1ドルから1ドルを引いてボールを10セントという答えをだしがちです。この「ざっと計算したことにしてしまう」という行為を属性置換といいます。

属性置換

属性置換(Attribute substitution)とは

計算が複雑な属性を判断しなければならないときに、
より計算しやすいヒューリスティックな属性で代用してしまうこと

置換バイアス(substitution bias)とも呼ばれています。多くの認知バイアスや知覚的錯覚の背景にあると考えられている心理的プロセスです。直感を意味するシス人は、難しい質問に答えようとすると、置換が行われたことに気づかずに、実際には関連するが異なる質問に答えてしまうことがあります。これは、個人が自分のバイアスに気づかない理由です。

人は一生懸命考えることに慣れていない

ノーベル経済学生受賞者のダニエル・カーネマン曰く

「人は一生懸命考えることに慣れておらず、頭に浮かんだもっともらしい判断を信じることに満足していることが多い」

とのこと。専門用語になってしまいますが、カーネマンが説く利用可能性ヒューリスティックスや代表性ヒューリスティックスによって、この属性置換が説明できるとのこと。

どちらの保険に多く払いますか?

ヨーロッパ旅行中にテロで死亡した場合の保険」と「旅行中のあらゆる種類の死亡をカバーする保険」を提案された場合とどちらに保険料をどのくらい支払いますか?という質問に「ヨーロッパ旅行中にテロで死亡した場合の保険」を提案されたほうのグループのほうが、後者の保険より多くの金額を支払う意思がありました。恐怖の属性が旅行の総合的なリスクの計算に置き換えられているこために属性置換が起こっています。

対策・応用

このバイアスは、システム1と呼ばれる素早い思考(直感)が起こすものです。避けるにはシステム2(遅い思考)が頑張る必要があります。すべての属性置換を避ける必要はないでしょう。避けたほうが良い属性置換を発見したら、以降その属性置換を避けるために習慣を形成するのが、属性置換への対策となります。

認知バイアス

認知バイアスとは進化の過程で得た武器のバグの部分。紹介した認知バイアスは、スズキアキラの「認知バイアス大全」にまとめていきます。

関連した認知バイアス

•最小努力の法則
ある目標を達成するのに複数の方法が存在する場合、人間は最終的に最も少ない努力で済む方法を選択するというもの

フォローやいいね!をよろしくお願いします!

スズキアキラのnoteでは、ビジネスに役立つエビデンスを紹介しています。おもしろい!と思っていただければ、なにとぞ「フォロー」や「いいね!」をお願いします。

参照

※1:Attribute substitution

認知バイアス一覧で社会心理学入門

#科学 #ビジネス #ビジネススキル #エグゼクティブ #経営者 #生産性 #オフィス #認知バイアス #属性置換