BRANDING TAILOR

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2019/10/07
【デザインのアーカイブ】Holländische Kakao-Stube(パッケージ)
筆者:大田忍

ホレンディッシェ・カカオシュトゥーベの
クッキーアソート缶

デザインアーカイブ:世の中にあるデザインのいろいろについてブランディングの視点で語るスリーズです。
ドイツ本国では、コンディトライのホレンディッシェ・カカオシュトゥーベ。
コンディトライとは、パティスリーとカフェを併設した店のこと。
日本ではバウムクーヘンで有名で8店舗あり、東京なら伊勢丹と三越銀座にあります。
由緒正しい感が、パッケージにも店舗にもあるのは、デザインのブランディングが徹底しているから。
※とは言え、ウェブサイトには本国、日本ともに力は入れていない模様。
ブランディングとは、アウトプットのコントロールです。
もっと言うならば、「継続した」アウトプットのコントロールです。
ホレンディッシェ・カカオシュトゥーベ
は、包装紙、袋、パッケージ、缶、そのほとんどすべてが、白とブランドカラーのネイビーのみを使用。
そして、パッケージには、日本語なし、本国の社名と住所のみ記載。
購入した人も、いただいた人も、ホレンディッシェ・カカオシュトゥーベの商品を手にすると、ドイツで購入したものという印象抱くことでしょう。
クッキーアソート缶では、蓋に彫刻エンボス加工が施されています。
彫刻エンボス加工とは、細かな高低差も表現したでこぼこのデコの加工です。
おそらく国内外で同じものを使用してるので、費用対効果も悪くないでしょう。
缶の中の紙の箱の側面にもパッケージと同様の印刷が施されています。
色使いは、食器のロイヤルコペンハーゲンに似ています。
だから、ロイヤルコペンハーゲンを先に知っている方は、ホレンディッシェ・カカオシュトゥーベのデザインにふれるとなんとなく北欧を感じるかも知れません。しかし、の本拠地、ハノーファーは、人口53万人のばりばりのドイツの都市で、コンピュータや製造業の見本市でも有名です。また、ロイヤルコペンハーゲンは、白とネイビーブルーの他に、シンボルマークで王冠に金色も使用されています。
仕事で参照するために、多くのクッキー缶を購入しましたが、ホレンディッシェ・カカオシュトゥーベのものがダントツで魅力的でした。おいておきたくなる。食べ終わっても使っていたくなるデザインです。
ホレンディッシェ・カカオシュトゥーベ

余談:ブランディングは投資

デザイン、パッケージにはお金をかければ良いわけではありませんが、なぜデザインやブランディングにコストをかけるのかと言えば、営業利益を継続的に上げるための投資になるから。
良いものを手にしている、と思ってもらうための投資。良いものというよりは、思想とかスタイルであったりもします。iPhone Xの製造原価率、35.7%と言われています。ただし研究開発費は勘案されていません。
ブランディングで、単価をあげて利益率を上げる。加えて、ファンになってもらう。ブランディングは哲学やミッションを必要条件とするので、対内的にも効果を発揮します。
この会社(ブランド)で働きたいという動機を形成し、プライドも醸成します。
よって、ブランディングにかけたコストをどうやって回収していくか、というところまで考えると、デザインというのは途端に経営に必須の戦略だということが明確になってきます。