(出典:Wine Enthusiast)
ワイングラスといえば、有名なのがリーデル社。その他、ツヴィーゼルやロブマイヤー、バカラなどもありますが、このZaltoも抑えておきたいブランドです。
購入するとわかりますが、パッケージには木目が印刷されています。
(出典;ワインの世界※1)
Zaltoのこの動画を見るとどうして木目なのかがわかります!
あまり整っていませんが、こちらがオフィシャルサイトです。
もともとは14世紀初頭にイタリアからオーストリアに拠点を移した歴史あるメーカーでした。ただし2004年に破産してしまいます。それを二人のオーストリア人が在収支、再出発。それが2006年。
Zaltoには、Denk’Art(デンクアート)がメインのシリーズですが、このDenkは、Hans Denk司祭の名前から来ています。Hans Denk司祭の知見をもとにデザインされているから。どんなデザインかというと見ての通り、角度が鋭く独特ですが、この角度、24° 48° 72°で構成されており、これは古代ローマ時代に使われていた角度で、地球の地軸と関連しています。
繊細なラインは、マウスブロウ由来。口で吹いて作られています。型には、木型が使われています(動画参照)。
そして、この透明度、クリスタルガラスかなと思いきや、酸化鉛を使っておらず(酸化鉛を使ったグラスを「クリスタルガラス」と言います)、カリクリスタル。カリクリスタルとは、カリウムが含まれていることから付けられた製法名ですが、特徴は、光沢が良いこと。クリスタルガラスは美しく、加工がしやすいのですが、製造過程で鉛が溶出して、環境に悪影響を及ぼしかねないことから、近年使用をさける気運が強くなりつつあります。ちなみに普通のガラスは、ソーダガラスと言って、珪素、ナトリウム、カルシウムなどで作られています。クリスタルガラスには、酸化鉛が含まれて、その結果、音が金属的な美しさをもつグラスになります。この他に、トリタンクリスタルというツヴィーゼルの独自の製法もあります。
角度が古代ローマ時代に使われていたものを由来としているため、カラフェのデザインは、たしかに古代ローマを伺わせるフォルムになっています。
(出典:Eurocave)
さて、味はどうなのかといえば、ブラインドテイスティングコンペティション(2009年)において3部門(ブルゴーニュ、ボルドー、リースリング)で1位を獲得しているというバリバリのお墨付き。ロブマイヤー以上の評価を得ているわけです。デンク神父は、人生の最終目標を「世界一のワイングラスをデザインすること」(※2)と言っているので、一部で実現したとも言えます。
Zaltoには、Zalto Gravitas Omegaというちょっと変わったグラスもあって、斜めに倒した状態で使い、ボウルの側面にくぼみがあるのでそこで安定するように作られています。斜めにしてみれることで、ワインの微妙なグラデーションを確かめやすいデザインになっています。
Zalto Gravitas Omega
8,602円(税込)
(画像はWine Enthusiastを参照、価格はWine Accessories Creationを参照)
Zalto Denk’Art Universal Glass
7,392円(税込)
Zalto Denk’Art Bordeaux Glass
7,667円(税込)
Zalto Denk’Art Burgundy Glass
7,667円(税込)
Zalto Denk’Art White Wine Glass
7,106円(税込)
下部のタグライン“GLASPERFEKTION”のベースになっている書体は、Eurostile。日本の包丁ブランド、GLOBALのロゴでも使用されている書体です。Zaltoの部分は、おそらくオリジナル。
※1 ワインの世界「ワインが2倍の価値になるグラスZalto(ザルト)。No.1グラスは伊達じゃない!」
※2 Discover 「Welcome to a new World of Taste:
Denk’Art by ZALTO
〜 新しい味の世界へようこそ:Denk’Art by ZALTO 〜」