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2020/07/26
【良いモノ・アーカイブ】№90 Luis Barragán(ルイス・バラガン)_建築家
筆者:大田忍

ルイス・バラガンは、メキシコの建築家。

Luis Barragán.jpg

Luis Ramiro Barragan Morfin
1902–1988
By Source (WP:NFCC#4), Fair use, https://en.wikipedia.org/w/index.php?curid=37854131

1980年に建築の最高賞と言われるプリツカー賞(The Pritzker Architecture Prize)を受賞。プリツカー賞は、アメリカのハイアットホテルアンドリゾーツのオーナーであるプリツカー家が運営する財団が設けている賞です。

Medal of Pritzker Architecture Prize (front).gif

プリツカー賞のメダル(Medal of Pritzker Architecture Prize (front)))

By Source (WP:NFCC#4), Fair use, https://en.wikipedia.org/w/index.php?curid=38848950

プリツカー賞は、日本人の建築家も何人か受賞しています。

磯崎 新(2019)、坂 茂(2014)伊東 豊雄(2013)妹島 和世西沢 立衛(2010)、安藤 忠雄(1995)、槇 文彦(1993)、丹下 健三(1987)の現在のところ7名。

 

 

ルイス・バラガンの生涯

1902年にメキシコのグアダラハラ(Guadalajara)の地主階級に生まれます。1902年とはどんな年だったかと言うと日本では武士であり軍人であった桂太郎が首相。その後、西園寺公望と交互に首相を務め続けます。それを桂園時代と呼んでいます。アメリカでは大統領がセオドア・ルーズベルト。ちなみに日本は明治35年。

グアダラハラはこんなところにあります。

父が購入したハリスコ州(グアダラハラのある州)のマサミトゥラの大農園で少年時代を過ごします。

1919年にグアダラハラの自由工科大学土木工学科に入学し、水力工学を専攻します。

技術者を目指しながらも、独学で建築を学びます。

卒業後、1925年から1927年にかけてスペイン、フランス、モロッコへ旅に出ます。

ランドスケープ・アーキテクチャーに影響を受ける

旅行中にフランスのパリ万国博覧会でフェルディナン・バック(Ferdinand Bac)という造園家と知り合います。

フェルディナン・バックの作った庭、レ・コロンビエールや彼の著書にルイス・バラガンは強く影響を受けました。

レ・コロンビエールはこんな感じ。

 

またル・コルビュジェの講座に参加し、モダニズム建築を学んでいます。コルビュジエが設計したサヴォア邸(Villa Savoye)も訪れています。サヴォワ邸はパリ郊外のポワシーにあります。こんな建造物です。

サヴォワ邸
(Omar Omar – http://www.flickr.com/photos/omaromar/9858756/, 日本著作権法46条/米国フェアユース, https://ja.wikipedia.org/w/index.php?curid=2795315による)

サヴォワ邸のリビングルーム
(Netphantm – 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=72842747による)

 

メキシコに戻ってきてから実家の農園管理を行いながら、フェルディナン・バックやル・コルビュジエの影響を受けた住宅などを多く設計しました。拠点をメキシコシティに移し、そこに自宅を建設します。

最初の自宅がオルテガ邸(Casa Ortega)1943年建築。ルイス・バラガン41歳の頃。

オルテガ邸
(引用元:Jardines Casa Ortega, residencia de Luis Barragán

オルテガ邸の次に、バラガン邸(Casa Luis Barragan)を建設し、その後の生涯をこの家で暮らします。1947–1948年に建設。

Casa Luis - Mexico - Luis Barragán

バラガン邸(Casa Luis Barragan)の屋上
(写真引用:http://d8p.archi/inspiring-luis-barragan/)

バラガン邸は観光地になっておりツアーで訪れることができます。予約はこちらからできるみたいです。

2004年、このバラガン邸は所以すこの世界遺産に登録されました。

 

1945年にメキシコシティの南部にある溶岩台地、エル・ペドレガル・デ・サン・アンヘル(Pedregal de San Ángel)を郊外住宅地として都市計画に取り組みます。この荒れ地を投資家と共同で購入し、開発。分譲住宅地として販売し、成功します。

エル・ペドレガル・デ・サン・アンヘルの様子
引用はこちらですが、ここでより多くの資料、写真を観ることができます。

 

1952年(バラガン50歳)、メキシコシティ南部のトゥラルパン(Tlalpan)のカプチーナ修道院礼拝堂(Convento de las Capuchinas Sacramentarias)の再建・改修を請け負います。7年の歳月と私財をかけて仕上げたトゥラルパンの礼拝堂は、暖色に塗られ、自然光に溢れたバラガンの代表作になります。

Luis Barragan Tlalpan Chapel Mexico City | Floornature

トゥラルパンの礼拝堂(Luis Barragán, Tlalpan Chapel, Mexico City)

quoted from Floornature

 

1957年にはメキシコシティの北部にある郊外都市、ナウカルパン(Naucalpan)に高速道路の中央分離帯にサテライトタワー(Torres de Satelite )というランドマークを設計します。この作品は、画家のヘスス・へイエス・フェレイラ(Jesús Reyes Ferreira)と彫刻家のマティアス・ゲーリッツ(Mathias Goeritz)との共同制作でした。

Las Torres de Satélite, Ciudad Satélite, Naucalpan de Juárez ...

Torres de Satelite

Quoted from https://serio64.tumblr.com/post/143476518277

 

1975年には、ルイス・バラガンの最後の作品、ヒラルディ邸(Casa Gilardi)を設計します。

ヒラルディ邸(Casa Gilardi)

Quoted from In Residence: Inside Casa Gilardi, Luis Barragán’s Final House Design

 

ルイス・バラガンの建築の特徴

ルイス・バラガンは設計図は描かず、パース、イメージスケッチなどを作り、アシスタントに図面を描いてもらうという仕事の仕方をしていました。

ル・コルビュジエやフェルディナン・バックの影響を受けて、簡素であり、幾何学的でもあるモダニズム建築が、ルイス・バラガンの建築の基本ですが、それに加えて、メキシコの民家にみられピンク、黄色、紫、赤などの配色もバラガンの特徴。また水や庭園などのランドスケープアーキテクチャーを含んだ世界観もバラガンの特徴と言えます。

 

 

福岡にあるルイス・バラガンを意識したホテル「ザ・ルイガンズ」

福岡にルイス・バラガンのデザインを意識したホテルがあります。

ザ・ルイガンズ

家具もルイス・バラガンの故郷、メキシコから取り寄せているとか。

夏に訪れたことがありますが、プールサイドが心地よかったです。

宿泊費は、一休で一泊1.5万円くらいから。

 

参照

ルイス・バラガン on Wikipedia

Luis Barragán on Wikipedia