BRANDING TAILOR

BLOG

2020/02/24
【良いモノ・アーカイブ】№50 有永浩太_テーブルウェア
筆者:大田忍

(出典:FIGARO jp うつわディクショナリー#58「ガラスの美しさを食卓に。ガラス作家・有永浩太さん」)

西洋のアンティークのようで、和のたたずまいも含む、とはいえ、「和洋折衷」とくくりたくない能登島を拠点とするガラス工芸作家、有永浩太さん

 

 

概要

有永浩太(ありなが こうた)

1978年 大阪府堺市生まれ

1998年 フラウエナウ・サマーアカデミー短期留学

2001年 倉敷芸術大学(岡山県)芸術学部工芸学科ガラス工芸コース卒

2001–2009年 石川県七尾市の能登島にて作家活動

2011–2016年 金沢卯辰山工芸工房 ガラス工房専門員

2017年 能登島に自宅工房、kota glassを設立

※1

 

能登島とは

ここ。(出典:Google Maps)

ヴェネツィアン・グラスのムラーノ島みたい。

ヴェネツィアン・グラスとは、イタリア、ヴェネチア本島の北東にある島、ムラーノ島で作られるガラス工芸品。

 

有永浩太さんの吹きガラスの作品には色がついているものがあります。「ガラスのカタチを見せたかったから」と色をつけた理由を語っています。※2

色の種類は、ブルー・グレーの「スミ」、ブラウンの「アンバー」、淡いブルーの「ソーダ」。最近新作としてピンクの「ベニウス」を作っています。

 

ガラス工芸を始めたきっかけを、小さい頃に近所にあったガラスビーズの工場で職人たちの働く姿を見ていた経験と語っています。

どことなくアンティークなシェイプは、有永さんが考古学にも興味があった影響かもしれません。

 

プロセスを含んだ仕上がり

有永さんの作品には、ガラスを吹いたときにできる線がかすかに残っています。「吹いたときの勢いを大切にしたくてあえて残しています」とそれについて語っています。カタチもいくぶん不揃い。少し凹んで印刷される活版印刷のような感触がそこにあるようです。

 

 

ヴェネツィアン・グラスの手法を用いたレース柄の作品シリーズ

羅布文と名付けたシリーズでは、繊細のレース模様のある作品を作っています。「ガラスの細い棒を引くように伸ばして束ね、さらに伸ばしてレース模様にしていく」ヴェネツィアン・グラスの伝統的な技法だとうです。それを有永さんは「日本の織物を織るイメージ」で作っているそうです。

 

羅布文コップ(青)

7,700円(税込)@toutou ※Sold Out

(写真は、touotouのウェブサイトより引用)

 

 

作品と価格

ワイングライスI型

7,150円(税込)@KOHORO ※品切れ(写真もKOHOROより拝借)

 

 

 

リム皿7寸/アンバー

5,500円(税込)@KOHORO (写真もKOHOROより拝借)

 

 

ボトル

アンバー(左):φ75mm × 高さ300mm

スミ(→):φ75mm × 高さ290mm

15,000円(税抜) @poool(写真の出典もpooolのウェブサイトより引用)

 

 

リム皿

アンバー、スミの2色

5寸:3,000円(税抜)

7寸:5,000円(税抜)

9寸:7,000円(税抜)

@poool(写真の出典もpooolのウェブサイトより引用)

 

まとめ

有永浩太さんの作品は、ワイングラスやボトルからは、中身にフレンドリーな意匠ではないないとは、わたしは感じています。それでも、なんとなく惹かれるのは、「ぼんやりした記憶の象形」というか、記憶にはないのに懐かしい気配のせいだと思っています。誰かの絵画のなかでも見たような気がするし、誰かのうちの食器棚に並んでいたような気もする。芳香を楽しむワイングラスの意匠ではないのですが、作りてから直接いただいた地元のワインなどを注いで飲むときに、うまくその佇まいと中身と飲み手が一体になるような予感があります。

 

参照

※1 KOHORO 有永浩太

※2 FIGARO jp うつわディクショナリー#58「ガラスの美しさを食卓に。ガラス作家・有永浩太さん」