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2019/11/15
【ロゴ・アーカイブ】No.7 Diptyque/ディプティック (香水・キャンドル)
筆者:大田忍
ディプティックのベースになっているのは、おそらく
オランダ、ゴーダ出身のJan van Krimpenと1990年に設立されたオランダのDutch Type LibraryのFrank Bloklandにより2002年にデザインされた書体です。
そのままではなく、ハネの部分など、幾分シャープに修正されています。
書体の分類としては、オールドローマン体。
15世紀から18世紀にかけて、イタリア、フランス、オランダと広がり、最後にイギリスにまで及びました。
フランスでは、より洗練され、オランダでは、無骨な力強いデザインにアレンジされ「ダッチ・オールド・ローマン」と呼ばれるデザインになっていきました。
diptyqueのこのロゴは、フランスでデザインされたオールドローマンとして有名なGaramondに近い。
parisも含め、すべて小文字で表記され、女性らしさというか柔らかさが表現されています。それでいて、小文字のtの上部、uやeの最後のハネなどシャープになっています。
そしてdiptyqueに対して、parisは開き気味。
diptyqueは、キャンドルのパッケージ側面を観ると、欧文組版的にはかなりアウトな両端揃えを文字間で調節されてしまっています。本来欧文は、単語間で間隔を調節すべき。その他のオードトワレの表記などを観ても、文字の組版は、あまり良くなく、その辺は、とても脇が甘い。欧文ルールのリテラシーはちょっと低めのようです。
ディプティクは、戦略的に、または意図的にフレグランスのブランドになったというよりは、自然発生的にフレグランスブランドになったブランド。商品のラベルデザインなどもデスモンドのスケッチやレタリングから生まれています。
そんな流れもあって、ブランドが全体的に「感性」で成り立っています。そのあたりのニュアンスが、欧文ルールに対してのゆるさにも出ているのかもしれません。