以前にもがっつり昼寝の効用と理由を書いています。それを少し更新しておこうと思います。
集中力も学習能力も言語能力も向上するのだから、忙しい人ほど昼寝はしたほうが良いわけです。職場で昼寝をしてはいけない気配があるとしたらその職場が悪い。なぜなら、社員に効率よく働いてもらうほうが企業には良いから。元気で、長生きもしやすくなって、学習能力も集中力も上がるのだから昼寝は積極的にとったほうが良いんです。ただいくつかの注意などもあります。
2016年の中国の60歳以上の方、2,974名を対象としたペンシルバニア大学の研究によると(参照参考)、昼寝をしている高齢者は、認知能力、場所の認識、言語機能、記憶力が高いことがわかりました。
おもしろいのが、
長い昼寝をよくしている方は、むしろ認知機能の低下傾向が見られた
ということ。逆に
30分より短い昼寝を週に4回以上とる人は、
アルツハイマー病の発祥リスクが84%も低下していた
こともわかりました。
イギリスの研究では、
昼寝が1時間以上の人は32%死亡率が高くなる
ことがわかっています。理由はわからないなりに、夜の睡眠の質が低くなると昼寝が長くなる傾向があるためでは?と推測されています。高齢者が早寝早起きなのは、短い睡眠で足りているわけではなく睡眠の質が低くてよく寝られないためだと推測されています。夜の睡眠の質も大事ですね。かなり。
こちらで夜の睡眠の質を高める方法をいくつか紹介しています。スマホからは夜はすこし距離をおいたほうが良さそうです。
東大の研究で1日に60分以上の昼寝をとる人は、2型糖尿病の発症リスク上昇に関連していたというメタ解析を発表しています。具体的には、
1日当たり60分以上の昼寝をすることは、全く昼寝をしないことに比べ、2型糖尿病発症のリスクが45%上昇することに関連していました
(※4)
しかし1日あたりの昼寝時間が40分以内であれば、2型糖尿病やメタボリックシンドロームのリスクへの影響は全く認められないんです。
これが40分を超えると糖尿病やメタボのリスクが上昇。60分以上で有意な上昇となります。
画像引用:Medical Tribune 「1日60分以上の昼寝が糖尿病リスクに関連」(2016年)
15分間、目を閉じて休むと記憶力が向上するというハーバード大学の研究結果があります(※3)。目を閉じて休むことで、脳は周囲から入ってくる情報処理にリソースを割かなくてすむ状態になります。このあいだ、脳はストックした情報の整理や統合にリソースを使えるようになるためです。
なんで、働いている間、高いパフォーマンスをしたいのであれば、休む時間を設けたほうが良さそうです。短い昼寝に細かい休憩。ポモドーロ・テクニックは、やっぱり有効そうです。有効な理由としてはツァイガルニク効果もあります。
上記の通り、ライトなバージョンは目をつぶって休むだけでもOKです。元マイクロソフトのエンジニアで『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である』の著書の中島聡氏は、パジャマに着替えて昼寝しているそうですが、それは有効で、「これをするときはこの格好やこの場所」という刷り込みは行動の集中にもってこいな習慣です。
30分の昼寝が、睡眠不足のホルモン異常を回復します。(※5)なので睡眠不足なときは積極的に昼寝を取って身体の異常を回復したいです。
忙しいと休まず働きたくなりますが、「休まず働くことが仕事の量や質を向上させるわけではない」ということを理解したいところです。難しいんですけど。急いでいるときには走りたくなったりタクシーに乗りたくなったりしますから。そしてわたしは以前遅刻魔だったのでよくこんな状態になっていました。でも電車に乗ったほうが早い場合が多いんですよね。
忙しいひとほど、昼寝を取ったほうが良いんです。
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※2
https://www.livescience.com/44999-napping-death.html
※3
※4
※5
https://yuchrszk.blogspot.com/2015/02/30.html