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2021/03/04
嫌な刺激は嬉しい刺激より強力なの「ネガティビティ・バイアス」
筆者:-

毎週火曜日と水曜日の15時更新。236ある認知バイアスを紹介していきます。今回は、認知バイアス大全№203の「ネガティビティ・バイアス」。

認知バイアスとは

池谷裕二氏いわく、認知バイアスとは「脳が効率よく働こうとした結果、副次的に生じてしまったバグ」。進化において獲得した「なんとなくこうしておいたほうが良さそう」という行動傾向が、ケースによっては合理的ではない行動をしてしまう偏りです。これをまとめているのがのが認知バイアス大全マガジンです。

ネガティビティ・バイアス とは

英語だと「Negativity bias」。ネガティビティ・バイアスとは

ポジティブな情報よりもネガティブな情報の方が、行動に強い影響を与えるバイアス

損失回避 (Loss aversion)、剥奪忌避(Endowment effect)やプロスペクト理論に関連したバイアスとも言えそうです。人は、損失を獲得より嫌がります。

構造

生き延びるのにあたり、ポジティブな情報よりネガティブな情報のほうが重要だから、ネガティブな刺激に対して強く反応し、記憶に残そうとするから。

論拠

David E. Kanouse と L. Reid Hanson Jr.による研究(1987年)(※1)やペンシルバニア大学のEdward B. Royzmanらのけんきゅう(2003年)(※2)。

ソーシャルメディアに投稿した意見に「いいね」が100ついても、1つ否定的なコメントがつくと落ち込んでしまう。ネガティブな刺激は、ポジティブ刺激より強い影響力を持っています。

また褒められる刺激より叱られる刺激のほうが強くなります。アメとムチは、等価ではなくムチのほうが強い。

応用・まとめ

ちょっとした嫌なことで落ち込むことがあると思うのですが、それはとても自然なことだという認識を、この知識を持つことで、得たほうが良いようです。何かとポジティブな思考を礼賛する声を耳にしますが、じつはポジティブ思考は効果が低く、長続きしないという研究結果があります。(※4)

ただし、それを何度も思い出したりすることは避けたい。なぜなら反芻思考は精神に良くない影響を及ぼし、うつ病の原因になるからなんです。じゃあどうすればいいのかというとひとつには自然の中を散歩すること。またはガーデニング。自然に触れ、ひとつのことに没頭することが、反芻思考を避け、さらに心身を元気にする自然の力に触れることができる行為だからです。

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参照

※1:Negativity in evaluations

https://psycnet.apa.org/record/1987-97459-003

※2:Negativity bias, negativity dominance, and contagion

※3:Bad is Stronger than Good

※4:「ポジティブ心理学の効果は非常に低いうえに短期間しか続かない」が現代科学の結論だったり

※5:ポジティブの罠にハマらないための、正しいプラス思考の使い方

※6:うつ病の根本原因「反すう思考」が、自然の中を歩くとストップする

https://yuchrszk.blogspot.com/2015/07/blog-post_8.html