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2021/06/01
計画に執着して起きる事故  「計画継続バイアス」
筆者:-

 

計画に執着して起きる事故

船の船長や航空機のパイロットが、計画したコースが致命的な事故につながる状況になっても、その計画に執着して、事故を起こしてしまう、ということがあります。有名な例として、トーリーキャニオンの油流出事故があります。船長が、運航の遅延を避け、危険なコースに固執したためにタンカーが座礁しました。このような事故は多く、航空事故の279件を分析した結果、4番目に多い原因で、11%が、この計画継続バイアスによって発生したものでした。他にも76件の事故を分析した結果、42%の事故が計画継続バイアスが原因のひとつでした。怖い。

計画継続バイアス

計画継続バイアス(Plan continuation bias)とは

状況の変化に直面しても既存の行動方針を継続させる傾向

認知バイアスのひとつ。 航空宇宙の分野では、事故の重要な要因として認識されていて、2004年のNASAの研究では、19件の事故のうち9件が、この計画継続バイアスによるものだったことが明らかになっています(※1)。

なぜこだわるのか?

計画継続バイアスの原因は、2つあります。1つ目は、成功確率を過度に楽観視してしまうこと。これは、意思決定を行ったあとの認知的不協和を軽減しようとして生まれる楽観です。2つ目は、個人的な責任の問題です。個人的に責任がある場合、自分が間違っていたことを認めるのが難しくなります。

対策・応用

プロジェクトは、この計画継続バイアスや楽観主義バイアス、グループシンクなどの認知バイアスによって予算超過や計画の遅延、そして甚大な事故に見舞われます。なので企業や組織、プロジェクトメンバーでこの「計画継続バイアス」という知識をシェアするのが対策のひとつです。

個人の過失というよりこれは人間の設計のエラーです。うまくハックすれば、大きな損失を回避できます。

認知バイアス

認知バイアスとは進化の過程で得た武器のバグの部分。紹介した認知バイアスは、スズキアキラの「認知バイアス大全」にまとめていきます。

関連した認知バイアス

サンクコスト効果/コンコルドの誤謬
これまで費やした費用、時間、人命などが無駄になる事への恐怖から、それまでに行ってきた行為を正当化するために非合理的な判断をするようになる傾向

間違いの継続的影響(The continued influence of misinformation)
間違った信念が、訂正された後も持続する傾向

楽観主義バイアス (Optimism bias)
悪い事は自分には起きないと考える傾向

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参照

※1:Critical Uncertainties “Flying in the rear view mirror”

※2:Financial Times “Brexit lessons from the wreck of the Torrey Canyon”

#科学 #ビジネス #ビジネススキル #エグゼクティブ #経営者 #生産性 #オフィス #認知バイアス