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2021/02/14
【植物コレクション001】楡(にれ)
筆者:大田忍

植物の知識が欲しくて気になった植物を調べてためていくためのマガジン【植物コレクション】。001は、犬の散歩中に見かけた街路樹、楡(にれ)。

見かけた場所

近所の街路樹。

英語: elm

ニレ科ニレ属。

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セイヨウハルニレ
Melburnian – 投稿者自身による作品, CC 表示 2.5, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1352642による

ニレは、広葉樹で落葉樹。

広葉樹とは、葉が広く平たい木本(もくほん)。広葉樹で構成される森林は広葉樹林と呼ぶ。

針葉樹とは、葉が針のように細長いマツやスギなどの木本。常緑性の常緑針葉樹と落葉性の落葉針葉樹がある。

樹高は10メートルから40メートルをこすものまで在る。樹皮は灰色がかった褐色で、縦に割れる種が多い。一部は平滑な樹皮のものもある。

枝は左右にジグザグに伸びる(仮軸状分枝)。仮軸状分枝とは、先端が成長をやめて、やや下側から横に向けて新たに成長する先端が生じる分枝をいう。

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ニレの枝はジグザグに伸びる。

葉の基部は左右非対称になることが多い。葉脈の形態は中央の1本の主脈から左右に分岐する羽状脈。

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葉は互生(ごせい)。

植物の葉のつき方は4種類

(1)互生(ごせい)
茎の節に1枚の葉が互い違いにつくもの。

(2)対生(たいせい)
茎の節に2枚の葉が向かい合ってつくもの。

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キンシバイ(オトギリソウ科)
画像引用:かのんの樹木図鑑

(3)輪生(りんせい)
茎の節に3枚以上の葉がつくもの。

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コバノミツバツツジ(ツツジ科)

(4)コクサギ型

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コクサギ(ミカン科)

生態

湿潤で肥沃なところを好む。陽樹。陽樹(ようじゅ)とは、生育に最低限必要な光合成量が比較的多いタイプの樹木。陽樹の代表例は、クロマツ、アカマツ、ハンノキ、ダンカンバ。光合成量が少なくて良いものは陰樹(いんじゅ)。陰樹の例は、くすのき、カシノキ、ブナ、シイ、ツガ。

象徴

ヨーロッパではニレの葡萄は「良縁」の象徴とされています。古代ローマ時代からイタリアでは葡萄を仕立てる支柱としてニレを使い、葡萄畑にニレも一緒に栽培していました。ニレは樹高3メートルで幹を切断し、横方向に萌芽した枝を伸ばし、これい葡萄の蔓を絡ませていました。古代ローマ時代の詩人オウィディウス(Ovidius)は、この共生を見て、このような詩を詠みました。

ulmus amat vitem, vitis non deserit ulmum
ニレはブドウを愛し、葡萄もニレを見捨てない

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ニレの木の下で遊ぶ神たち
リチャード・ウェスタール – http://my-museum-of-art.blogspot.com/2011/07/richard-westall-vertumnus-and-pomona.html, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=18214541による

景観

成長が早く移植が容易で、樹形や鮮やかな新緑が魅力的なため街路樹に使われることが多い。秋の紅葉も見事。北海道大学構内のニレ並木が有名で、盆栽にもなっています。

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メルボルンのニレ並木
Melburnian – 投稿者自身による作品, CC 表示 2.5, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1287428による

木材

空気に触れないと腐りにくく、ヨーロッパでは水道管に用いていました。弓に使うことも。古代エジプトではチャリオットの車軸にも使われていました。

食料・薬用

饉時などに種子などを食用とする場合があるようです。小枝や葉は、家畜の飼料としても使え、ヒマラヤ地域などでは今も使っているそうです。

日本のニレ

日本にはハルニレ、アキニレ、オヒョウの3種が分布する。

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ハルニレ
pakku, CC 表示 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=53649867による

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アキニレ

参照