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2018/06/27
どうして本を読む必要があるのか(6)
筆者:大田忍

 

弊社では、週1冊、なんでも良いから本を読む、というノルマを課しています。読んだ本はこちらで紹介しています。
CREATIVE LIBRARY

【どうして本を読む必要があるのか】
1回目:本を読むの理由:ビジネス

2回目:読んでどうする? それはコンバージョン

3回目:読んだ後にすべきこと1=行動

4回目:読んだ後にすべきこと2=ストック

5回目:「オススメ・キンドル」

「どうして本を読む必要があるのか」
今回のテーマは、
「速読」

山口周さんの『読書を仕事につなげる技術』
に「T字型読書」という言葉が出てきます。

意味は、

「浅く広く読んで、深く読む本を見つけてそれを読み込む」

というもの。
Tの字の上の水平線が、「広く浅く」を表しています。
そのために多くの本を読む必要があるというのです。

これについては、
佐藤優も『読書の技法
でもほほ同じことをおっしゃっていました。曰く、

「速読の目的は、読まなくてよい本をはじき出すこと」

山口さんのT字型読書について逆から言ってるわけです。

速読の目的は、
良く言えば、深く読むべき本を見つけるためであり、
悪く言えば、読まなくて良い本をはじき出すため。

です。

「ただこれ、最初から深く読むべき本がわかっていれば、
そんな無駄足を踏まなくても良いじゃないか?」
と思われるのであれば、答えは、否!で、なぜなら
「自分で抽出していく」ということを条件としているからです。

これが、誰かが作ってくれた、
本の概要やあらすじを読めばいいじゃん!
ってことにならないってことの理由でもあります。

ジェフ・ベソスが
ビル・ゲイツが、
ウォーレン・バフェットが、
ベルナール・アルノーが、
マーク・ザッカーバーグが、
本の要約サービスを使って得た知識で
新しいアイデアを創造するだろうか?

と想像していみるとわかりやすいのではないでしょうか。
今挙げた5人は、Forbesが発表した2018年の
ビリオネアランキングの上位5名でもあります。
ちなみに日本人での上位ランキング者は、
孫正義さんで39位。

閑話休題。
大事なのは、
「自分で抽出すること」
これは速読にもそのまま当てはまります。

速読は、1冊何分で読む!
とかそういうことではなく、
以下の3つを念頭においておくと
自然と(自分で方法を探して)
身につけていくことになると思います。
これを乱暴に速読ドクトリン呼んでしまいます。

【3つの速読ドクトリン】
1.人生は短い。読める本の数は限られている。

2.本から得る大事な部分は1割。

3.知識は使う為だけのもの。

 

1.人生は短い。読める本の数は限られている。

本を読みはじめると、読む量に応じた
遠心力なようなものが発生します。
良い本を読むと必ず、その本の中で
数冊別の本が紹介されたり、引用されたりします。
そしてそれらを次に読むことになります。
加えて、知識は得れば得るほど、
足りていないという事実を
知るようになります。
止まりたくても止まらない、
そういう遠心力に似た
力が発生してきます。

つまりいっぱい本を読みたくなるんです。
しかし本を読める時間というのは
限られています。
他にもやることがいっぱいありますから。
佐藤優さんは一日4時間読書の時間を確保しています。
それを僕らが真似をするのは厳しいです。
では何時間なら設けられるのか?
1時間? 2時間?
どれくらいでも良いです。
要は「限り」があるということです。

本には、すごく為になりそうなのに
それほどでもなかったり、
文章が下手すぎて頭に入ってこないもの
もあります。
そういうものに注ぐ時間はありません。

ということを念頭においておく必要があります。
これはとても大事です。

2.本から得る大事な部分は1割

隅から隅まで面白い本がいっぱいあります。
もう味わうようにじっくり読みたい。
その出会いは、僥倖と言えるでしょうし、
読んでいる間はとても満たされます。
ただ読み終わったときに
復習してみるとわかるのですが、
その本から本当に得たいこと
というものを整理すると
10%くらいなんです。

200頁の本でれば
20頁分。

この事実も念頭においておく必要があります。
逆に言えば、この1割を見つけるために
読む、とも言えます。

3.知識は使う為だけのもの

時代は変わり、物を知っているということが
重要ではなくなりました。
わからないことはもうグーグルホームや
アレクサに尋ねれば、答えてくれます。
では、私たちは何を頭に詰め込めば良いのか。

それは何かを生み出すための知識です。

アイデアも
思想も
フィクションも
科学も
含まれるでしょう。

プロメテウスが火を人間に与えたとか、
アンドロメダを助けたのはペルセウスだとか
知っていたほうが何かと良いのですが、
「そういうことを知っている」こと自体だけでは、
もうどんどん価値が無くなってきています。

知っていることで
それを創造の種に
することが大事になってきます。

これも大事です。

「知識がある」ということだけなら、
もう外部が肩代わりしてくれる時代になりました。

これを忘れてしまうと
「物知り」になることを目指して
本を読んでしまうことになります。

今回の話は、以上の
3つの速読ドクトリン
に終始すると言っても良いくらいです。

以下、短く
どうすれば速読できるのか?
実際にどれくらい速くなるのか?
という話を書きます。

どうすれば良い?

具体的には、
新聞の読み方に似ています。
新聞は、ざっと全部に目を通す読み方を
多くの方がされていると思います。
政治、経済、スポーツ、社会、
それらの記事が重要度に応じて
面積を取って載っています。

実にわかりやすい。

ざっと目を通して
「自分にとって」大事な部分を
改めてじっくり読みます。

なんならメモしたり、
切り取ったりするでしょう。

そしてそれらをまた読み返したりする。

それと同じことを本にするわけです。

本には気になった部分を
マークしたり思いついたことを
メモしたりします。

人は必ず思いついたことを忘れるからです。
どんなに素晴らしいアイデアも
ほとんど忘れます。

それらを本に定着させるためにも
書き込まないわけには行きません。

これをやっているうちに
だんだん速くなります。
もっと速くなりたいってなったときに
テクニック系の本を手に取ると良いかもしれません。
ただし参考程度で良いでしょう。

あとは環境です。
アウトプットの場を作ると良いでしょう。
僕の場合は、その一つがこのブログです。

お通じを良くしないことには
消化が悪くなります。
アウトプットをすればするほど
インプットの精度があがります。
この話はまたこんど詳しくしています。

実際にどれくらい速くなるのか?

僕の場合で今、1/3くらいになりました。
3時間かかりそうな本を1時間で読んでいます。
まだまだ遅いですが、それでもそれくらい速くなりました。
本にも依りますが。(本の内容に関係なく一定の時間で読める、
と解く説には、僕は疑いの目を向けています。)

速読のテクニック系の本は、
テクニックにいろんな名前をつけたり
セミナーを開いたりと
していますが、
たぶん池上彰さんも
立花隆さんも佐藤優さんも
そういうセミナーには参加されて
いないと思います。
またテクニックの名前を覚えたりも
していないと思います。

だから、速読を手段として
身に着けざるを得ない人たちの
実践的な話を読むほうが良いでしょう。

佐藤優さんは、月に300冊、
つまり一日に10冊は読んでいるそうです。
メンタリストのDaiGoさんも一日に
10〜20冊くらい読んでいるそうです。

立花隆さんは、
あるテーマについて専門家と
まともに話をするには、
だいたい1.5mくらい読めば良い
と本を冊数じゃなくて
メートルで表現されている
そうです。

ユニクロの柳井正さんも
経営関連の本を一日一冊、
読んでいるそうです。

こういうことをするには、
本を買う時点で
胸中にぼやっとある
「自分がここから学びたいこと」
を明確にしておく必要があります。

それが本の中にあるのか、
あるならどこにあるのか、
それを探す、というのが速読です。

さて最後にですが、
私たちは、
程度の差こそあれば、
本質的に好奇心の生き物です。

積んで読んでいない本の山が
身近にあれば、それがあなたの
好奇心が視覚化されたものです。
「知りたい」の山なわけです。

読んでいないことに
ぐったりしないでください。
「知りたい」の山であることに
ワクワクしてください。
そして、その宝の山から
宝を見つけるつもりで、
さきほど述べた、
何をここから得たいのかを念頭において
10分くらいでざっと中を見て
宝探しをしてみてください。

すると
不思議なことに
かならず1文くらいは
どうにも気にあるものが目についてきます。
しかしその意味がわからない。
その意味をみつけるために前後の数ページを
……
とやっていくと宝が見つかります。
見つけた宝は
ノートかエバーノートに
取っておく。
大事な宝ものなので。

そして、
それを使う。

要は、
あなたが本から何を得て
何を創造すること。

そのために
本はいっぱい書き込んでも
せっかく買ったのに詰まらない
という理由ですぐに捨てても良い。

人生は短いです。
とても。

さて速読関連で
私が読んだ本を以下の8冊。

★がオススメの本です。

•池上彰、佐藤優『最強の読み方』★

•佐藤優『読書の技法』★

•本田直之『レバレッジリーディング

•神田昌典『バカになるほど、本を読め

•養老孟司『考える読書
※この本は、速読でも読書術でもなく、養老さんのぐだぐだとした面白い話集です。
ただ、読書量を体感できます。そしておもしろいです。

•佐藤優『勉強法

•大前 研一 ほか『時間とムダの科学

•ポール R.シーリィ『フォトリーディング

•寺田 昌嗣『フォーカス・リーディング

次回は、
「フィクションの必要性」
について。