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2020/12/24
【ビジネスに使える科学 003】ピーク・エンドの法則
筆者:-

人生をハックできる認知バイアス

認知バイアスとは、わたしたち人間の非合理な行動傾向です。間違っているのに、正しいと判断してしまうもの。だいたい200くらいあります。こちらで一覧にしましたが、ひとつひとつ紹介していき、「認知バイアス大全」にしていくことにしました。

ピーク・エンドの法則とは

「終わりよければ全て良し」というアフォリズム※があります。ウィリアム・シェイクスピアの戯曲「All’s well that ends well」のタイトルにもなっています。これは実際に、人間の認知バイアスのひとつになっています。わたしたちは、記憶するとき、一番盛り上がった部分と終わりの部分で記憶を形成します。ゆえにピーク・エンド。これを提唱したのは、ダニエル・カーネマン。
※アフォリズム(英語:aphorism)とは、教訓や真理を短い言葉でまとめたもの。語源はギリシャ語のaphorismos。金言とか箴言(しんげん)。

ピーク・エンドの法則を実証した実験

1993年の実験で14度という冷たい水に60秒手を入れて計測した不快感の平均が8.44でした。この対象グループとは別に、14度という冷たい水に60秒手を入れてからさらに今度はちょっとだけ温かい15度の水に30秒手を入れていたグループの不快感を調べると、平均して8.34でした。
不快な時間は最初のグループより多く経験しているのに、後者のグループのほうが不快感が減っています。終わりの印象が、前者のグループより良いため、記憶としては、ましにまっているんです。騒音を使って同じような実験結果も2000年の研究で出ています。

日常にみるピーク・エンドの法則

テーマパークのアトラクションで長時間待たされるも、アトラクションそのものは数分で終わることがよくあります。行列をなすレストランも近い体験のはずです。しかしわたしたちは、アトラクションそのものや食べたものの記憶のみを残し、行列に並んでいた記憶を軽くしがちです。これがピーク・エンドの法則です。

ピーク・エンドの法則の活用

クオリティの高い(そして値段も高い)レストランに行くと帰りしなに店主たちが、店のそとで見えなくなるまで見送ってくれることがよくあります。接客を尽くしてくれた記憶を形成するピーク・エンドの法則の活用例です。

まとめ

ダニエル・カーネマンの『ファスト&スロー』は、このピーク・エンドの法則以外にも焦点錯覚やプライミング効果、プロスペクト理論など、わかりやすく使える知見がいっぱいです。
認知バイアスとは、わたしたちの弱点みたいなものです。この弱点の知識が増えると人生をより楽しめるのではないでしょうか。ハックというは、ルールを知り利用するという意味があります。認知バイアスの知識は、まさにライフハックのための道具と言えるでしょう。