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2021/01/11
【ビジネスに使える科学 005】あなたが体重を測らない理由がここにある「ダチョウ効果」
筆者:-

月曜日なので人生を科学でハックする知識大全シリーズです。今回も認知バイアスシリーズで、紹介するのは、わたしのおおたしじみの認知バイアスリスト№109のダチョウ効果です。

こちらがわたしの認知バイアス一覧。

人生を科学でハックする知識大全(毎週月曜日更新)

人生とビジネスを愉しむのに科学が最高に役立つ道具かつ武器になります。その科学の知識をここで紹介していきます。毎週月曜日更新。

認知バイアスとは

人間が進化の過程で獲得してきたヒューリスティック(なんとなくこうやったほうが生き延びやすい)という工夫のバグで、非合理な行動傾向。これをハックするとかなり人生を楽しめます。それをこちらのマガジンで紹介しています。

ダチョウ効果とは

英語でOstrich effect。ダチョウ効果とは、

危機の存在が明白であるにも関わらず、そのような問題は存在しないように考える傾向

これがどうして「ダチョウ効果」というのかというと海外でのことわざ(しかし間違っています)に

ダチョウは危険を避けるために砂に頭を突っ込む

というものがあり、それが由来です。危険に対処するのではなく、危険をみないことでその危機から(気持ちだけ)逃れる人間の傾向をこのことわざで表現したのでしょう。

この認知バイアスは、Galai博士とSade博士により2006年に名付けられ、世に広まりました。流動資金と資産の関係という論文のなかで名付けたもので、行動経済学のカテゴリーです。論文はこちらで確認できます。

ダチョウ効果の具体例

あなたが株式投資をしているなら、持っている株式が株価が下がり続けているとき、その株価の動きをチェックする頻度が下がっていくのがダチョウ効果です。自分に都合の悪い状況を観て対処するのでなく、観ないことでそんな悪い状況など存在しないようにする人の傾向です。

投資をしない方でも、支払いはクレジットカードでするが請求書の封を開けないとかもダチョウ効果です。

経済ばかりではありません。太ってきているのに体重計に乗らないでいるのもダチョウ効果です。人間は真実を好みませんが(映画『ビックショート』にもこんな言葉が引用されています。

真実とは詩に似ている。そしてほとんどの人が詩なんて大嫌いである。
The truth is like poetry– And most people fucking hate poetry.

これは、ダチョウ効果を示唆するものとも言えそうです。

わたし、この映画、10回くらい観ています。

人が忠告に耳を貸したくないのもダチョウ効果と言えるでしょう。先のGalaiとSadeは論文のなかで、投資家たちは、無知の至福(the bliss of ignorance)に割増料を喜んで払うと述べています。なので、ポートフォリオのリスク状況を頻繁に報告する投資会社よりあまり報告してこない投資会社を好む傾向が投資家にあるそうです。

ダチョウ効果への反論

Gherzi博士らによる2014年の論文で、ダチョウ効果への反証をしています。彼らは投資家たちは、ポジティブとネガティブな市場状況へ真っ向から退治し、まるでミーアキャットのように強く警戒していると述べています。これをGherziらは、ミーアキャット効果(Meerkat effect)と呼んでいます。

以下、彼らの論文。

ダチョウ効果の利用法

投資家においては、危機を無視する傾向も、退治する傾向もあるのでしょうが、わたしたちの中に、危機的な真実を直視したくない傾向があることは、否定できないでしょう。つまりダチョウ効果なるものはあるということです。

この知識の使い方は、観たくない真実が視界に入ったとき、そこから目を反らしたと自覚したときに、「ダチョウ効果」という知識を思い出すことです。そして自分の人生のゴールを同時に想起します

例えば、わたしのゴールは、「人生を最高に楽しむ」というものです。人生を最高に楽しむというゴールと目をそらすというダチョウ効果が合致しないということを認識できれば、いやいやながら真実を観て、対処法を考案することになります。

大きな危機的な場面で上記のように対処するために小さな場面で常にくせになるように習慣づけると難易度がさがることでしょう。例えば、

体重を毎日測る

など。ちなみに体重を毎日測るとすごく太りにくくなります。

まとめ

ダチョウ効果で検索してもネット上にはあまり出てこなくて、「オストリッチ効果」での記事が多いようです。英語のostrich effectで検索するなら鬼のように検索結果が出てきます。

これを知っておくとかなーり人生をハックできると思います。回り道しないで済むので。