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実存主義とは何か 実存主義はヒューマニズムである
ジャン=ポール・サルトル

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  • ジャンル:
    自然科学・哲学
  • 読了時間:
    1時間
  • 形態:
  • 読んだ人:
    大田忍
  • 評価:
    オススメ

実存主義というものをとりあえず
知るには、最適な本として
阿刀田高さんが紹介しているのが
この本です。

原題は、
『実存主義とはヒューマニズムである』なのだけれど、
長いので邦題は上記のようになったそうです。

哲学全般の知識がなくとも
難解ではなく、わかりやすい。

要約するならば、
「わたしたちは、自分を自分で定義する存在である」
ということになると思います。

神、倫理、哲学、政治、憲法、など
外部にある規律以前に、
自分たちの規定するのは、自分たち自身だということ。

神などを寄る辺することを
否定することは、孤独や不安を
生むも、
と同時に
自分の未来を
作れるのは
自分だけであるという
積極的な真実も提供してくれる。

また思案、思想ではなく
行動が私たちを定義する、
ということについても述べています。

サルトルの実存主義は、
ボンジュという詩人による論文のこの引用が
わかりやすく代弁していると思います。

「人間は人間の未来である」

僕らが、
なにかに迷う時、
この本をパラパラと読んでいると
何となく元気になる気がします。

なぜなら、
僕らを悩ますものは、
外界と自分との関係であり、
この本は、僕らの視点を
一度、自分の内側に釘付けるから。
自分が何を望んで、どんな行動をとるべきか、
そういうシンプルな課題に
すべてを集約してくれるから。

教養として、というよりは
一種の聖書として
目に見えるところに置く本として
オススメします。

(2018/08/13)