わたしは、北海道で生まれ育ったのに、アイヌ文化についてまったく知識がないままだったので、この漫画を通して、北海道の昔、アイヌの姿を知ることができて、たまらなく面白い。特に料理が!
エゾリスの脳みそ食べるの!?シャチ食べるの?熊?もう全部驚きで、心が高まります。
大英博物館で現在も開催されている漫画展(※1。2019年5月23日から8月26日まで)のポスターにもこの『ゴールデンカムイ』の絵が使われていいます。
ストーリーは、隠された金塊を追い求める3つの組織が、抜きつ抜かれつ謎を解き明かしながら、金塊へアプローチしていくというスリリングなアクション的展開なのですが、挿入される食を含めたアイヌ文化や動物の姿が、微に入り細に入り紹介されていて、それがもう楽しい。
北海道の歴史は、少し紐解くと、すぐにヒグマによる凄惨な事件がつぎつぎと出てきます。わたしも子供の頃、山中で熊を見かけたことがありました。その熊との戦いや共存、「カムイ」の意味。
単なるエンターテイメント以上に、楽しめる漫画なので、ここに紹介しました。
大田 2019年112冊目