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ハプスブルク家
江村 洋 (著)

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  • ジャンル:
    歴史・政治
  • 読了時間:
    1.5時間
  • 形態:
  • 読んだ人:
    大田忍
  • 評価:
    オススメ

メディチ家、オスマン帝国にならんで、やはり抑えたいのは、ハプスブルク家。

結婚だけで、勢力を拡大させた偉大な一族。

わたしは、この一族のなかでマリア・テレジアが好きです。メディチ家では、コジモ一世とロレンツォ・イル・マニフィコが好きですが、マリア・テレジアは、その聡明さと強さを女性の為政者のなかに見られて、魅力的です。シャンパーニュの経営者には、創業に大きな貢献をした女性たちが何人かいるのですが、例えばヴーヴ・クリコのマダム・クリコなども合わせて思い出します。
わたしは、まだ歴史好きになれてきっていませんが、偉大な帝国や一族の盛衰には、つよいロマンを感じます。なんといってもメディチ家が好きですが、そのメディチ家を見るにあたり、その他の帝国もあわせて見て行きたくなりますが、触れてみると、意外に「人間のおもしろさ」という観点にいきつきます。
人間の面白さというのは、換言すると「個人から始まって、組織が生まれて、個体のように生きながらえて死ぬ、そのフラクタル構造の面白さ」です。
人間自身、多細胞生物ですが、そのオーガンと個体の関係のように、どうして、組織に成ることで統合的な機能が発生するのか、というところが面白い。それもちょう長生きな組織になるとなおさらです。これは、もう少し小さな規模にすると企業にたいしても言えます。それらを俯瞰して見えてくる、共通項以上の多様性に、ワクワクしてきます。
なので、メディチ家のみなら、ハプスブルク家を子細に眺め尽くしたくなりました。
大田 2019年 110冊目
(2019/07/16)