ほんとうにわかりやすい
知らない人には大きなアドバンテージな財務三表
昨今ではいくぶん重視されなくなりつつあるも、依然としてさんぜんとして輝くMBAという学位。
それを持つ二人の同級生(漫画家と税理士)が描く、決算書の読み方。
文字通りわかりやすい。
これもすぐ手に取れるところにおいて何度も読もうと思っています。
ところで、MBAって、わかっているようでイマイチわかっていなかったりしませんか。
わたしは、そうです。イマイチわかっていませんでした。「なんかカッコいい」くらいにしか。
MBAとは学位です。経営学の大学院修士課程を修了すると授与される学位。
Master of Business Administrationの頭字語(とうじご)です。頭字語は、英語では、 この場合、initialismです。
ちょう余談ですが、頭字語には、実は英語で2つあって、この initialismと、もうひとつは、acronym。
この2つちょっと違いがあって、Acronymは、頭字語を単語のように続けて読むもの。たとえば、OPEC(オペック)とかNATO(ナトー)など。
Initialismは、頭字語のうち、アルファベットで読むもの。たとえば、FBI(エフ・ビー・アイ)とかWHO(ダブリュー・エイチ・オー)など。
なので、MBAはInitialismです。どっちでもいいですけど。
MBAは、「ちゃんと勉強しました」という称号のようなもの。ただし、資格ではなく学位です。資格は「ある行為をすることを許されるもの」。
さて、この著者の二人は、グロービス経営大学院の修了しています。
ビジネスパーソンなら、知っている方も多い「グロービス」は、堀 義人 が1992年に設立した企業(株式会社グロービス)で、グロービス経営大学院は、正確には、「グロービス経営大学院大学」(まぎらわしい)で、2006年に創設された私立大学です。
本書は、そんな二人が書いた(描いた)本ですが、実にわかりやすい。決算書の読み方についてすでに知っている方々には必要ありませんが、「知っていなきゃいけないんだけど、じつはあんまり知らないんです」という方には、もう最高なんじゃないでしょうか。
投資家にも、必要な知識です。
なんにしろ、財務三表を読めると、仕事や投資はもっと楽しくなりますので、よく知らない方には、がぜんおすすめの本(マンガ)です。
かんべみのりさんの他の本も読んでみたくなりました。
大田 2019年98冊目