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会社の老化は止められない――未来を開くための組織不可逆論
細谷 功 (著)

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  • ジャンル:
    経営・経済
  • 読了時間:
    1時間
  • 形態:
    Kindle
  • 読んだ人:
    大田忍
  • 評価:
    オススメ

セザー・ヒダルゴさんの『情報と秩序』とレイトン・クリステンセンさんの『イノベーションのジレンマ』をあわせたような、
つまり会社の不可避な終焉ストーリーにエントロピー増大への抗いをもって挑むという考え

ここでもまたエントロピー増大。

デザイン思考としては、尊ばれる「単純化」、シンプルな結論に対して、複雑化のおもしろみを最近、いくつかの本の中に見るのですが、成長もまた老化としてみるとだまし絵のなかにいるような気持ちになります。

「宇宙の熱的終焉というスケールの大きい問題と同時に、同じ非可逆的なプロセスとして、人間の集団が営む社会的活動がクローズアップされる。大自然に熱的破滅という一方的な進行過程があるものとすれば、社会機構にもシンプルなものから複雑化、あるいは乱雑化へ……という片道通行があると考えなければならない。自然現象と社会科学では本質的に違うではないか……と思ってはならない。複雑化、多様性、平均的なものへの推移……というように問題をとらえてみると、自然と社会の両者の根底は、まったく同じ法則で支えられている、とも考えられるのである」

都筑 卓司 著『マックスウェルの悪魔』からの引用

 

経営者からするとため息がでてしまう内容ですが、

それでも、不都合な真実は、直視したほうが良い、のでしょう。

大田 2019年122冊目

(2019/07/25)