「医療デマ」についての話がメインに書かれている本だが、情報が溢れかえっている昨今、何が本当で何が本当でないのか、情報の見極め方の基本がわかる本だと思う。
一番はっとしたのは、人間(特に病に苦しんでいる人は)、デマであろうとも、自分に都合のいい情報を信じたくなってしまうのが当たり前なのだということ。
健康でありたいと思うからこそ、裏付けのない話やいい加減な話でも信じたくなってしまう。
それは、万人に共通の心理なのだと思う。
まずは「自分だけは絶対に騙されない」という心のバイアスを取り除くことが必要だと痛切に感じた。
ネット社会での情報の見極め方を知る上で、力強く、必読書としてお勧めしたい。
個人的には、アロマセラピストとして活動する上で、「アロマのエビデンス」を求められることがあるが、論文検索をしながら「これはデータとしては論拠が薄い」などの判断をするときにも、この本から得た知識が活用できそうだ。