アホみたいに文字が大きいし、胡散臭いタイトルと表紙デザインですが、内容はちゃんとしている印象です。鈴木祐さんの本でデザインが良かったのは、『最高の体調』と次いで『パレオダイエットの教科書』です、本書と『超ストレス解消法』は、週刊誌感が強い。
医療関係って、忙しくて不勉強な医者より、詳しく調べる非医者のほうが、正しい知識を持っていることがあるように思います。これは、医者に限らないかもですが。だから、ほんと面倒なんですが、自分で調べる、ってことにつきます。そういう意味では、この本すら疑って良いのですが、その点、本書が楽なのは、論拠になっている研究論文が巻末に載っているので、調べやすいです。
本書にも書かれていますが、科学の世界で一番信用してはいけないものは、
なんです。
じゃあなんなら信用に値するのかというと
1位 メタ分析
2位 RCT(ランダム化比較試験)
3位 観察研究
そして、専門家の意見には、特に意味がないと目されていますし、わたし自身もそう仮説したままにしています。堀江貴文さんも良く「ググれ、カス」と口にしていますが、まずググるくらいから始めるのは、最低限と考えるのが妥当だとわたしも思っています。
例えば、本書には、書かれていませんが、すでに他界したものの人気の心理学、河合隼雄先生が日本で広めた箱庭療法ですが、あれすら科学的な根拠はかなり希薄です。河合さんのインスピレーションで思いつかれた方法であり、分析的な検証はほとんどされていません。あっても、観察研究レベルだったはずです。
以上のように、専門家の、それも人気だったり、村上春樹さんと対談するような方だったりしても、だからといって、そのまま信じて良いわけじゃないんです。
グルグル♪のグルコサミン(とコンドロイチンも)ですが、4000人を対象としたスイス ベルン大学による研究で、「まったく効果がない」という結論が出ています。
磁気が体にいいという商品に関しても、科学的には証明された研究はありません。
では、何が健康に良いのか?
1. 友だち
2. 質の良いカロリー
3. 歩く
の3つでした。
3に関しては5,000本/1日は最低限で、それ以下だと身体に悪いです。著者の鈴木祐さんは一日3万歩歩いています。わたしは、一日1.3万歩です。iPhoneには、勝手に歩いた歩数がカウントされる機能があるので、それを使うと楽しく歩数をチェックできます。
それでも、エクササイズよりずっと良い人間関係のほうが長寿に貢献するので、良い友だちを作るのが好手です。友だちの作り方で良いのは、中高年にとって最も良かったのは、合唱をすることでした。
大田 2019年124冊目