蔵書家の本棚がコレクションされた本。読むところはとても少ないかわり、写真から滲み出る空気をじっくり楽しめる。一枚の写真を、こんなに時間をかけて楽しむことはなかなかない気がした。
蔵書家にもタイプが色々あって、積層型の人、積層どころか雪崩になっている人、触れるのが躊躇されるぐらいにきっちりしている人、貸出もしている図書館型の人などなど。本棚から伺える人となりが楽しい。
着眼点が都築響一氏の本のようだと思ったら、ご本人の本棚も登場。実際に行ってみたいのは新井素子氏の本棚、垣間見てみたいのは祖父江慎氏、勉強になりそうなのは鳥海修氏の本棚だろうか。自分と興味が近いのは嶋浩一郎氏かな…などと、ついつい繰り返し眺めたくなってしまう楽しい本。