私がこの本から得たかった知識は依存症化させるどのような工夫がギャンブリング・マシンやカジノに施されているのか、ということでしたが、一方でこの本のテーマはギャンブリング・マシンの周辺的な知識にまで及び、社会学的な要素が強く、肝心の「依存症化させる工夫がどういうものか」という点については、期待より希薄でした。
ただし、ゾーンという概念、カジノの角のない通路と迷宮的な設計は、新しい知見でした。また、総合的なものになりますが、一番大きな収穫は、「ギャンブルに限らずに、人間の行動や動機はデザイン可能かもしれない」というものでした。それの善用も悪用も可能ではないか。
サンプルとして紹介された実例は、女性がほとんどでした。しかしわたしは、依存症ビジネスにおいて性差はあまりまだ気にしていない。
https://youtu.be/TazssD6L7wc
(2021/04/19)