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残るは食欲
阿川 佐和子 (著)

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  • ジャンル:
    小説・詩・エッセイ
  • 読了時間:
    1時間
  • 形態:
    Kindle
  • 読んだ人:
    大田忍
  • 評価:
    オススメ

平松洋子さん、宇能鴻一郎氏の他に、こんなに楽しい食のエッセイに出会えて僥倖。

阿川佐和子さんが雑誌『クロワッサン』で連載されているとエッセイ集で、Vol.3まで続いています。

これはその1冊目で、2007年頃の連載。

ヨハネス・ブラームスのエピソードのなかに、反目していたアントン・ブルックナーと行きつけの店である「赤いハリネズミ」というレストランで、一緒に食事をして、ともに肉団子が好きだということがわかり、仲良くなった(かどうかまではしらないが、意気投合はしたみたい)というものがあるのだけれど、それを知っても思ったが、食を通して、人生がより良くなることというのはとても多い。

食事ほど問答無用に、幸福にリーチすることが可能な手段ってないんじゃないかしら。(けだし、幸福はそんなに難しいものではないけれど。)

どこで開いても、楽しいし、軽い筆致だし、kindleで持ち歩けば、いつだって楽しくなれる本でした。

 

大田 2020年31冊目

(2020/02/17)