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BLUE GIANT SUPREME (8)
石塚 真一 (著)

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  • ジャンル:
    漫画
  • 読了時間:
    30分
  • 形態:
  • 読んだ人:
    大田忍
  • 評価:
    オススメ

どうしたらこんな美しいプロットが描けるのか
人生の指標になっている漫画

 

漫画の紹介は、避けていたんですが、有益な情報を提供したいという意味では、やはり触れておきたいと思う漫画がいくつかあるので、少し載せていきたいと思い、方針を変更します。

山岳救助をテーマにした『岳』という漫画の作者、石塚真一さんのジャズをテーマに変えて連載注の漫画『ブルージャイアント』。途中、どういうわけか『ブルージャイアントシュプリーム』と名前が変わって、続いています。

漫画のプロットは、だいたいいくつかのパターンがあって、『ドラゴン桜』の三田紀房さんは、「対決と和解」がそれだと言っていました。

その他、「才能があるものが苦難を乗り越え、それを開花させていく」というものも良く見かけますが(例えば、「スラムダンク」とか)、「ブルージャイアント」もまた才能豊かなサックスプレイヤーが成長していく過程を見せているのですが、彼の才能の開花よりも、「一所懸命っておもしろくね?」というプロセスにフォーカスを当てている気がします。

「必死に生きる」という意味では、『3月のライオン』もまた、そういう必死さにフォーカスを当てた漫画なんですが、「ブルージャイアント」は、もう少しずれていて、うまくいえないのですが、『働きマン』などにみる「がむしゃらになることで見えてくるフェーズの酸いも甘いも」というニュアンスを差し引いた、「必死に生きる」を、わたしは、「ブルージャイアント」のなかに見ます。

それは、進化心理学などの勉強をしているとどんどん近づいていくことなんですが、

「生きることを楽しむには、挑戦という姿勢が一番だ」という思想で、

ここには、「ヒリヒリした焦り」みたいなものから、少し離陸した「ワクワク感」があるんです。

才能のある無しなんて、行動の選択のヒントに過ぎない、気軽さが、知識を通して形成される人生観で、

そこには、「楽しんで良い」おもしろみがあります。

それが、ブルージャイアントには、含まれている気がします。

大田 2019年111冊目(漫画ですけど)

 

 

 

(2019/07/16)