ネット上での炎上は、解決し難い問題ですが、その本質について学究的に迫った知見は少ないかもしれません。
本書では、定量的にこの問題の実像を明らかにしようとしたアプローチと結果が紹介されています。
結果は意外なもので、ネット上での炎上に関わっているのは、(そしてそのままネトウヨ(ネット上の右翼)にもほとんど当てはまる)ユーザーのうちのごく少数、1%ちょっとくらいの割合だということ。
くわえて、炎上に参加している人物像が、若い男性で高所得者(ネトウヨの調査では年収800万円以上)で既婚者で子どもがいる、というものでした。
わたしたちが思い込みで描いていた人物像と大きく異なっているのではないでしょうか。
その他、ネット炎上についての研究とその研究方法について解説もしています。
出版は2016年。
大田 2020年229冊目(通算587冊)