この本の出版が、2002年で16年に重版しているのだけれど、やっぱり古い。
マスマーケットが前提だった時代のモデル、という感はいなめない。
じゃあ読まなくてよいかって言ったら、それこそ文脈を理解するには
通っておいたほうがいいんだろうなぁというのが私見。
得るものあるレガシーとして捉えることは可能。
ブランドの構築というのは、時間を含む積み重ねに依る部分が大きい。
それをコンテストとくくって、関係する存在を単純化してモデルにするってのは、
やっぱり、理解を促進させる。
実例も含んでいるので理解はより進む。
それでも、正直にわかりにくい。
話は、それほどに複雑か?
という疑念が湧く。
そしてCDPAの時代のモデルでもあるのだろうなと思うと少し距離を感じる。
時代は、もう計画の緻密さよりも腰の軽さとやりながら修正していく風を読む力とあと「でも元気」っていう健康が求められているのではないでしょうか。
そういう意味では、本書は、読むに値するが、「その文脈があって今」という流れを知るにとどまるかもしれません。
これから、マーケティングがどれくらい重要なままでいるのか、重要じゃなくなっていくのか、という問題には、わたしは、後者のほうが可能性が高いじゃないかと感じてる。
大田 2019年142冊目