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壇流クッキング
檀一雄

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  • ジャンル:
    小説・詩・エッセイ
  • 読了時間:
    2時間
  • 形態:
    Kindle
  • 読んだ人:
    大田忍
  • 評価:
    オススメ

1976年になくなった日本の小説家、檀一雄の料理エッセイ。

壇は『火宅の人』で有名。これより先に『壇』を読んだたため、

『火宅の人』は手に取り難い。

というのも、『火宅の人』は愛人との逢瀬について

描かれた本。実体験を元にしている。

それに対して『壇』は、

浮気されて、あまつさえ、それを本にしたためられて、

ベストセラーになっていまう、

妻側の語りの本。

これを読むと、

ついついアンチ壇の心持ちになる。

それなのに、壇の料理エッセイをなぜ読むのか。

 

おもしろい、につきる。

 

しかし、ポルトガルからパリへかけての移動について

語られるとき、

途中から同行されていた

よそこさん(奥さん)のことを

想起して、

軽快な文体なのに

寂しい気持ちになる。

そういう意味では、奥深い。

料理については、

季節ごとに書かれているので、

本で買って、そのへんにおいておいて

時折手にして、

思いつきで料理する参考にされるのが良いかと思う。

(2018/05/27)