久々に読みました。
デミアンは、最初、「エーミール・シンクレール」というタイトルで、またヘルマン・ヘッセの名前で出版されていませんでした。
ヘッセは、ドイツ生まれのスイスの作家。国籍は両方。詩も有名。その他の作品では『車輪の下』も有名。
『デミアン』は、1919年に発表されました。いじめに悩むシンクレールが、デミアンという不思議な少年にあい、カインとアベルを例に世界の常識を疑うこと、陰と陽をともに見ること、モラルの再構築を説いていく内容。
ヘッセはナイーブで、傷つきやすく、庭仕事で心を癒やしたと言われています。ユングの弟子たちにも助けられていたとか。庭については、こんな本も出しています。
わたしも今、これを読みながら庭仕事をしています。
ところで、この不思議な少年の強さ、怖さ、というテーマは普遍的で、他にもこんな作品があります。
マーク・トウェインの『不思議な少年』、アゴタ・クリストフの『悪童日記』
大田 2020年244冊目(通算602冊)