タイトルどおりですが、
わたしたちが、知らない間(?)に
世界のエリートたちは、どうもアートを学んでいるらしい。
イギリスのロイヤルカレッジオブアートで、
グローバル企業向けの幹部トレーニングが行われています。
アートを、
あればなお良い教養
ではなく
ないと死活に関わる重大な知的武器
として捉えているんです。
なぜか?
著者、山口周氏は、冒頭に
「忙しい読者のために」と題して
著書の要約をまとめてくれています。
それをさらに要約するとこうなります。
なぜ今、武器としてアートの知識が必要なのか?
それには、3つの理由があります。
1つめは、論理的な方法論では解答が似通ってしまって、結果「正解のコモディティ化」に至る。
ビジネス的な課題に対しての解答をサイエンス(コンサルが提供する手段)に頼ると解答が似通って、結果、差別化がなくなる。
ロジックというものは、観測できるファクターで組み立てるので、観測できないのに大切な何かを逃した状態で暫定的な結論を出している
という脆弱さも含まれます(私見)。
おおむね世界は、全体的すでに裕福になっている。
生活に必須のニーズは満たされているので、
わたしたちは、消費を自己実現の手段として行っている。
具体的な例としては、わたしたちは、
携帯やパソコンを機能ではなく、ブランドが持つ哲学を
もとめて購入するようになっています。
わたしは、「チャレンジするリベラルで、美を追求していくスタイルを好む人間」という意味を
アップルの製品を購入して体現する、というような意味です。
3.世界はもう分析が追いつく以上のスピードで変化している
法整備が、マーケットに追いついていない状態をみれば、明らかな話です。
以上の3つを掘り下げる内容が、あとに続きますが
ファクトフルな内容にどんどん読み進められます。
これは、「サピエンス全史」同様
ビジネスパーソンにとって
必須本なんじゃないでしょうか。
(大田 2019年 61冊目)