わたしはどうにも佐々木康裕氏が徹底して苦手なようです。見た目はかっこいいし、書いていることもちゃんとしてます。学ぶべきものも多い。でも苦手。
本書は、山口周氏が、例えば『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」 』で語っていること、「曖昧なアートが、曖昧がゆえにサイエンス重視のビジネス思考のなかで軽視されがちだが、それこそこれから重視していくべきものだ、なぜなら曖昧なもののなかからこそ価値在る創造が生まれるから」という論説を、逆説的に「科学的に」というか、個人的にはマッキンゼー・アンド・カンパニーやボストン・コンサルティング・グループの思考プロセスに当てはめて解説しているように感じました。それが悪い!と言っているわけではなく、わたしは「これが良くない」と指摘できないままになんらかの違和感を感じるんです。
でも有益なことが書かれているとも思うんです。このジレンマは放置しておきます。そのうちその理由がわかるかもしれないし、そのまま忘れちゃうかもしれません。オススメしないのはわたしが苦手だからであって、有益な本だとは思っています。今から山口周さんまわりを一通り読み始めるよりは……いやー、やっぱり山口さんの『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 』でと読み比べることをオススメしたい。というか自分でやってみるか。
ちなみに『D2C』の著者です。
大田 2020年136冊目(通算493冊)