表紙がコート紙なのが気に入らないだけじゃなくって、中身もずいぶんとペダンティックというか衒学的に感じ、わたしは「ユリイカ」が嫌いなのかも、と思い至りました。
アラン・ソーカルのソーカル事件を想起しました。
難しいことをより難しく言うことは愚かな思念で、難しいことを開いて伝える姿勢に啓蒙の真摯な姿勢を観る、気がします。しかし池上彰さんは「わかりやすさは危険」とも説いています。だからニーチェだろうが、ウェーバーだろうが読みますが、それらを読んでも、ユリイカの紙面に感じる「衒学的な気持ち悪さ」を感じない。書体の話なら、小林章さんのブログや書籍をオススメます 。マニアックながらおもしろく書体に触れられるのは、正木香子さんの書籍です。またこの雑誌にも寄稿してますが、小宮山博史氏の書籍では、日本の書体の歴史を学べました。ただユリイカは嫌い。
大田 2020年15冊目