平易に見えて読みづらく、ファクトに基づいているようで結論が誘導的に感じるも納得の結論
わたしの好きな進化医学(進化心理学)をベースにしているのですが、
ファクトA、ファクトB、ゆえに結論C
という流れの結論Cに、誘導的なバイアスを感じます。
それもうまく言語化げきないままの。
それでも最後まで(本当に最後の章)読むと
コミットできる結論に合流できました。
いろいろと難癖をつけていますが、
わたしのなかでは、この本もまた人生を
大きく変えてくれた偉大な本でした。
内容は、意を決して(自分に不都合なものであろうと)
ファクトを見据え、そのうえでどうやって生きていくことが
好手か結論を出して実行に移していく、勇気ある著者の
思考をなぞっていくもので、
具体的には、
楽観主義的なドグマである自己啓発思想から
漏れる人間の本質をすく上げてみようとしたものの
世界はますますシビアな状況に(二割の富裕層と八割の貧困層に二分化していく)なっていく
んですけど、どうしよう?
結論は、『世界のエリートは、なぜ美意識を大切にするのか』の山口周氏やメンタリストのDaiGoと同じもので
自分で考え挑戦すること
というものでした。
それもちゃんとある程度の道筋も整えた上で。
その道筋とは、
バザールに向かえ + (フラクタル構造を持つ)ロングテールに頭を探せ
というものでした。
才能の取り扱い方、
好きなものと仕事の関係、
人は、幸せになりたいのに幸せになるようには作られていない、
などなど、冷徹なファクトを
見据えると見えてくる活路を
この本は提示してくれています。
結論から話を聞きたい方は
最終章から読んでから
冒頭に戻って読むと
理解が速いかもしれません。
(大田 2019年 54冊目)
★★★★☆
※★ひとつマイナスの理由:ちょっと読みづらいし、なんとなくイライラする。
(2019/04/30)