読んだことがなかったので。
長いし、重いが、おもしろい。時代の流れと個人の機微が少し呼応していて夏目漱石の感覚やバランスの素晴らしさを体感しました。
古井由吉氏の解説も見事。
小説は、ストレス軽減にとても良いし、寿命が伸びます。
イェール大学の研究で23ヶ月伸びるという結果になっています。
と、思って読んだのですが、暗くて寿命が伸びた気がしません(笑)。
夏目漱石氏が、48歳のときに書き上げた小説でした。
恋愛についての進化心理学の知識を得た後に読むと
それくらいのことで気に病まなくてもいいのに!と思いがちですが、
それでも鼻白むわけでなく、共感します。
時間のスクリーニングに耐えた文学は、安心して読めて楽しめます。
大田 2020年73冊目(通算431冊目)