集団と群衆の心理学的知見を広範囲でまとめてくれている。
パニックについては、広瀬 弘忠氏による『人はなぜ逃げおくれるのか人はなぜ逃げおくれるのか ―災害の心理学』と通じる見解でした。人はパニックはそうそう起こさない。
が、パニックという言葉はニュースにはのぼる。
スケープゴートやテロについても言及。テロの原因に、人口における若者の比率の多さというものがあることに驚きました。活動的な年代の若者に仕事などエネルギーの矛先がないとテロに走るというもの。仮説を裏付けるエビデンスあり。
リーダーシップについてもカバーしており先生や上司、経営者にも有効な知見が多々あり。ただ論文的な文体(コンマ「、」には「,」が使われている(笑))。
さして読みにくくは感じないが温かみというかフレンドリーさはあまりない。
好き。
大田 2020年179冊目(通算536冊)