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白痴
坂口 安吾 (著)

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  • ジャンル:
    小説・詩・エッセイ
  • 読了時間:
    2時間
  • 形態:
    Kindle
  • 読んだ人:
    大田忍
  • 評価:
    オススメ

白痴を含めて坂口安吾の7つの短編が収録されています。

デカダンスとくくると少し雑になりますが、ヴェルレーヌやポーなどに通じる、退廃の美を観ることができます。

なぜ退廃のなかに美しさや妙なるものを見いだせるのか、不思議ですが、とはいえ、フロイトの言うタナトスなどを持ち出したくもないので、そのうち理解できるといいなと願っています。

「日々のストレスを軽減するみは、1日に30分ほど純文学を読むと良い」という知見が、鈴木祐の『最高の体調』という本にあったので手にしてみましたが、果たして確かにストレスが減るのを感じました。文学というか時代に生き残った物語には、人を深く魅了する力があり、そのおかげでわたしたちは、刹那「ここではない場所」や「自分ではない人」に近づけます。それが、視野を広くしてくれる。生きていくためにフィクション、小説は有効なようです。

 

大田 2020年14冊目

(2020/02/03)