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陰翳礼讃
谷崎 潤一郎 (著)

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  • ジャンル:
    小説・詩・エッセイ
  • 読了時間:
    1時間
  • 形態:
  • 読んだ人:
    大田忍
  • 評価:
    オススメ

「夜は暗いほうが良い」ということを西洋の文化が介入してくる前の日本文化への回顧を通して啓蒙する谷崎潤一郎のエッセイ。

1933年に雑誌『経済往来』に連載。1939年(第二次世界大戦が勃発した年)に単行本化。

寺や神社などで金箔が使われる理由、お椀が木で作られている理由などを感覚的に回顧し再啓蒙してくれます。暗いことの美しさ、大切さ、日本文化との関わりが知れてとてもとても良い。谷崎潤一郎氏が書いているから色気もあります。そうか肌の手触りは大切ですなと考えや価値観を新たにしました。この本を読んで以来、住居は夜とても暗くなりました。西洋文化への嫌気からではなく、(西洋のほうが現代は暗いもの)闇の大切さを知ったため。

ところで東京でトップレベルで宿泊費が高いラグジュアリーホテル、アマン東京は「陰翳礼讃」がテーマだった気がします。設計・デザインは故ケリー・ヒル(Kelly Hill)氏。

https://kerryhillarchitects.com/pages/KHA_main.htm

Kerry Hill, Dhaka, SUST cropped.jpg

Kerry Hill (By User:Rossi101 – File:Kerry Hill, Dhaka, SUST.jpg, CC BY-SA 3.0, https://en.wikipedia.org/w/index.php?curid=39021822)

 

アマン東京のロビーは圧巻です。宿泊はまだしていないけれど。もし泊まる予定がこれからある方は、宿泊された際には是非、レターセットなどをチェックしてみてください。鉛筆の仲間で黒いはずです。(たぶん)あとプールがエロいです。

アマン東京公式ウェブサイト

 

 

大田 2020年139冊目(通算496冊)

(2020/05/17)