マックス・ヴェーバー側からしたら、そうかなーって思うかもですが、なかなか説得力のある内容です。
例えば、太陽王ルイ14世は、愛妾のためにヴェルサイユ宮殿を作ってるし、女に現をぬかして大金を使いまくった人間の姿など、歴史上にいっぱいある。というか恋愛という動機がなければ、シャンパンはこんなに売れないだろうし、スイスの時計も売れないだろうし、ラグジュアリーホテルなんてこんなに無いじゃん、って観察は、的を得ているだろう。それですべてを語ろうとすると無理が生じるだろうけれど、贅沢の脚は、恋愛でできているわけで、そしてその贅沢が資本主義を支えている柱のなかなか立派なやつのひとつなんじゃないだろうか。
ちなみにコングロマリットの モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン SEの2009年(古いけど)の売上高は170億5300万ユーロ。2.1兆円。
論拠となる数値もいっぱい出してくれて、ありがたいんですが、しかし読みづらい。時代なのか、なんなのか。だからオススメしないのだけれど、世界を観る目は良くなったと感じます。
ラグジュアリーホテルに泊まるのが、わたしは好きなんですが、泊まるたびに思うのだけれど、こりゃ(ある種の)大人のラブホテルだな、と。
得心至極。
(大田 2019年 74冊目)