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新・生産性立国論
デービッド アトキンソン

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  • ジャンル:
    経営・経済
  • 読了時間:
    1時間
  • 形態:
    Kindle
  • 読んだ人:
    大田忍
  • 評価:
    オススメ

読後に思い出したのは、
「悲観主義者とは、事情に 通暁 した楽観主義者である」

これは、佐藤優氏の
『大国の掟』という著書の中の言葉で、
インテリジェンスの世界での格言だそうです。

日本の未来というのは、
我々が普段は感じることは
あまりないものの、
ものすごく暗い。

「それを乗り越えるためには
こうするしかないやろがー」

というのが、アトキンソン氏の
これら(この本の前に出している
『新・観光立国論』を含めています)
の著書のテーマでしょう。

ちょーざっくりいえば、
戦後の日本の目覚ましい経済発展の
大きな要因は、爆発的な人口増加だという前提
がまずあります。

ものづくりとしての矜持が
反論を盛り上げそうですが、
けっこうしれっとした事実です。

そして問題は、
日本は1348年以降に欧州で起こった
ペスト大流行レベルで、
急激な人口激減をこれから迎える
ことです。

政府が今、やっきになって
外国からの労働力を取り入れようとしては
多民族国家になることを警戒して
反対する力も高まっていますが、
正直、

そんなことを言っている場合ではぜんぜんない

のが日本の近未来です。

ほかにも

「AIに仕事を奪われたらどうしよう?」

という声もちらほらと挙がっていますが、

AIがカバーできるであろう労働力と
日本がこれから失っていく労働力を
比較すると後者のほうが断然多い。

AIが頑張りまくっても
日本は労働力と消費力が激減していくわけです。

これらの事実に
通暁していくこと、
がまず私たち日本人がしなくてはいけないことのようです。

しかしアトキンソン氏は、
こんな日本にも一縷の望みがある
と説きます。

それが、

日本の労働者の質の高さ

です。

一方で、それを殺しまくっているのが
経営者でもあるそうです。

よって、これは
日本の立国論以前に
経営のクオリティを上げるための
啓蒙書とも言えるでしょう。

多くのエビデンスと
鋭い慧眼による
新しい立国論だと読後も
強く思いました。

 

(2019/01/04)