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CREATIVE LIBRARY

武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50
山口 周

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  • ジャンル:
    自然科学・哲学
  • 読了時間:
    1時間
  • 形態:
    Kindle
  • 読んだ人:
    大田忍
  • 評価:
    必読書

“偉大になるために、
または、偉大になったときのために必要な武器”

名前は知っているけれど、詳しくは知らない……
という哲学者や学者たちの名前。
振り返ってちょっと知るだけで、
健康に生きていける知見50がぎゅっと詰まった
サバイバルキット。

 

この本に何を期待したのか
使える哲学の知識

この本から何を得たのか
文字通り武器になる教養

要約
物知りになるための教養ではなく、
よりよい人生・経営をするために
非常に有効な知見50を横断できる
哲学カタログ

 

著者、山口周さんは組織人事コンサルティング会社の
コーンフェリーのコンサルティング。
哲学、美術が、経営に役立つという大テーマのもと、
多くの著書を世に送り出している。

山口さんの本にしては、
ページ数が多い。
が、これがまたわかりやすく
面白い。

どう面白いのか。
それは知識の獲得の啓蒙ではなく、
「知っておいたほうが便利でしょ?」という考え方を
例示してくれるから。

哲学とは、
「知を愛する」というフィロソフィという
言葉をもとにしているのだけれど、
「考え方を考える」学問とも言えます。

ここに収められた50、すべてが面白いのですが、
全部覚えるのも、紹介するのも大変です。

ここではひとつだけ、ご紹介します。

 

努力は報われると思っている人は危険!?「公正世界仮説」

この公正世界仮説というのは、
アメリカの社会心理学、メルビン・ラーナー
が提唱したことばです。

意味は、
「地道に努力している人は報われるべきで、実際にそうだ」という世界観です。
私たちも、昔話などを通して、慣れ親しんで、知らぬまにしみついてしまっている
かもしれない世界観でしょう。

これのどこが危険かというと、
報われない努力を続けてしまっているかもしれない、
ということと、
それ以上に、報われなかったときに
逆恨みに転じちゃうってところです。

好きで尽くした相手に振られる。
こんなに思っているのになんで振るんだ!
ひどいやつだな、このやろー!

ってのがまさに公正世界仮説です。

もしくは30年以上寝食を忘れて尽くした会社に
クビにされる。
人生を返せ!このやろー!
も同じです。

尽くしても、努力しても、それは報われる保証がない
ということを知っておかないと怖いんです。
そして不健全なんです。

これだけでも大変おもしろいテーマで、
実際、脳科学者の中野信子さんんが
努力不要論』という本でまとめています。

 

他にもあれやこれや、
ジル・ドゥルーズの「パラノとスキゾ」とか
クロード・レヴィ・ストロースの「プリコラージュ」とか
おもしろい、そして使える知見がいっぱいです。

(2018/08/29)