タイトルにもなっている「PURPOSE(パーパス)」とは、直訳すると「存在意義」。2018年に話題となった「ティール組織」(未読)でも登場する概念で、最近良く聞くようになってきた。
パーパスとミッションとの違いがどうもよくわからない。
意義と使命、言葉の定義としての違いは感覚的に理解できるけど、「意義:**のために存在する」「使命:**をするべし」というふうに具体的な言葉に落とし込むと似たようなものになってしまう。自分が意義と使命を混同して捉えているからだろうか。
翻って本書でむしろ主軸となっているように見える「幸せ」については深く同意するとともに勉強になる部分が多い。社員の幸福度を、企業の売上目標におけるKPIに設定する世界が訪れるのだろうか。
欲を言うと、「幸福度と生産性に関連がある」という部分でもう少しエビデンスを記載して欲しかった。「幸福だから生産性が高い」のと「生産性が高いから幸福」なのは全く違うから。この辺りの話は以前読んだ「原因と結果の経済学」で疑いの目を持てるようになった。