評価を「勧めない」にしていますが、
とても楽しめはしたんです。
得るものもありました。
なのになぜ「勧めない」のかというと
ここから得られるのは、
または得られると期待できるのは、
デザイン関係の
主要な人たちの
アイデアとそのアウトプットを
概観できること
です。
グラフィックデザイナーはもちろん
建築家、映像作家、
照明デザイナーなど
多くの領域のプロフェッショナル
のアイデアとアウトプットを
いっぺんに観て比較できるというのは
とてもとても有益な刺激です。
でも古い。
これが理由です。
この本の出版が2000年で
2019年現在からみて
さすがに20年前、
特にデザインのアイデア
の刺激を求めるのは
いくぶん古すぎるかもしれない。
それがお勧めしない理由です。
もっと今の時流、ファッションに
呼応した、これに近い本が
あるんじゃないのかなーと
いう気がしますので
あるならば、そっちを読んだほうが良いでしょう。
もう正直CDケースという
メディアのアイデアはそんなに
ぐっとこない。
煙草ってのもなぁ、等々。
もちろん良質なデザインに
普遍性があることは認めるところですが
合計すると
冒頭にあげたことを期待して
手にとるなら他の本のほうが
良い気がします。
エディトリアルデザインも
やや古いです。
むしろ価値があがるほど古くはなく、
ちょうど今見るぶんには「いけてない」
時期の古さです。
それでもやっぱりおもしろいです。
だから、おすすめしたい気持ちが湧きます。
ちなみに参加されている方々は、
坂 茂、佐藤 雅彦、隈 研吾、面出 薫、佐藤 卓、田中 一光、谷口 広樹、藤井 保、大貫 卓也、赤瀬川 原平、浅葉 克己、津村 耕佑、松本 弦人、祖父江 慎、アラン チャン、ドリアン T 助川、永井 一正、横尾 忠則、原田 宗典、鈴木 一誌、内田 繁、平野 敬子、織咲 誠、坂東 孝明、吉岡 徳仁、竹山 聖、藤森 照信、深澤 直人、大江 匡、都築 響一、仲條 正義、北川 一成
なかなかの大御所ぞろいですね。
20年経過してなお、
古びないものを見つけるのもたのしいかもしれません。
いや、古びたものをみつけるのも楽しいです!