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いつも「時間がない」あなたに: 欠乏の行動経済学
センディル ムッライナタン (著), エルダー シャフィール (著), Sendhil Mullainathan (原著), Eldar Shafir (原著), 大田 直子 (翻訳)

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  • ジャンル:
    ライフハック
  • 読了時間:
    1時間
  • 形態:
    Kindle
  • 読んだ人:
    大田忍
  • 評価:
    オススメ

これはすごく好き。オススメしたい。

お金にしろ、時間にしろ「欠乏」がわたしたちをどう変えるのかということを知ることができます。だから原題は『Scarcity(欠乏)』。

これは、先の(私の苦手な)佐々木康裕氏の『感性思考』や山口周氏の『 世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』がなぜアートが重要かにも通じるものかと感じます。

わたしたちにはどうにも余白(slack)が必要なんです。

わたしが常日頃から妬んでいる小山薫堂氏の持論に「豊かな人生には、上質の空白が必要である」というものがあります。それがまさにこの本のテーマと重なります。

何もしない時間とか余白、空白は生産性の向上に必要なんです。

ムーミンの著者、トーベ・ヤンソン氏の短編集『旅のスケッチ』にイタリア語のこんな言葉が出てきます。

ドルチェ ファール ニエンテ (Dolce far niente)

「何もしない甘美さ」という意味です。ジュリア・ロバーツ主演の映画『映画『食べて、祈って、恋をして』』にも出てきます。いい映画です。

肝心な本書についてですが、行動経済学は、意外に人の科学でもあります。生産性の基礎と同時に幸せへの道程も学べるかもって思います。

 

大田 2020年137冊目(通算494冊)

(2020/05/17)