どうして英語で買ったのかわからないけれど、たぶん翻訳本が高かったのだろうと思います。
そういう意味では、ネフの『セルフコンパッション』も英語で買えばよかったんですが、妻も読みたいということで翻訳本を買っていました(英語だと1000円、翻訳本だと4100円)(しかし妻はまだ読んでいません。読むのかしら。)。
ベンジャミン・グラハム氏は、投資の神様、ことウォーレン・バフェットが師と仰ぐ投資家。この本も改訂を重ねる過程で、バフェットのコメントや付録がけっこうあるので、そのあたりも楽しめます。
投資について勉強すると面白いのですが、「ちゃんとした」投資指南者と、そうではない投資指南者と中くらいの投資指南者がいるなーという気配を感じます。「そうではない投資家」を知るのは、投資家になるなら、大事なことになりそうです。すぐにそれを知るには、橘玲の『臆病者のための株入門』の冒頭を読むのが一番早いです。ただし、橘玲さんは全体的にパセティックな気配があるので、橘玲さんから少し離れた本も読んでおきたい。投資に関係なく。そういう意味では『ファクトフルネス』はヘルシーな良書です。
話を戻して、The Intelligent Investorは、バフェットが自分のセオリーを完成させるための強大な知を提供した本と言えます。読んでいて、驚くのは、バフェットもそうですが、ものすごい忍耐力というか執着力で、企業の数字を自分で追い、まとめて、考察しているところです。お金は社会貢献ももちろん、インセンティブになっているでしょうが、これはひとつの「向いている資質」とか「才能」が背景にあるんじゃないかなと感じます。さきほどの橘玲さんも自分で勉強してリスクを負って仮説を検証するという経験をかなり積んでいます。
ベンジャミンやバフェットの投資法については、橘玲氏の分析がわかりやすいですが、徹底して企業の有り様を研究して、「割安株」を見つけて、長期的に保有するというものです。
真似をすれば、あまり失敗しないんじゃないでしょうか。わたしは、といえば、まだ精通していないので、ドタバタと失敗を繰り返して、体で覚えるというフェーズではしゃいでいるところです。ただバフェット的な投資法をするには、心身を注ぐ必要を感じます。それならインデックス投資法のほうが「楽」です。このあたりが、資質に依るものを感じます。
また本書は、1949年に出版されているので、ダウ・ジョーンズの銘柄も今とぜんぜん違うので、そのあたりも楽しいです。
英語を学ぶために読むなら、小説のほうが良いかもです。今、わたしはGalvestonというハードボイルドな殺し屋の小説を読んでいますが、こちらのほうが展開が楽しいので、英語の学習には向いている気がします。
本書の内容の精査は、まだまだできていないので、うまいことレビューはできないものの、懐にいれて何度も読み返して身につけていきたく思います。
ところで、バフェットは、まだ子供の頃に図書館の「経営・経済」の棚にある本を全部読み切ったという逸話も持っています。
やっぱ資質ってある気がします。
(大田 2019年89冊目)