インテリアや内装を考えるにあたって非常に非常に有効な、アップデートされた生活空間の好例集です。
本の紙質やデザイン(文字の大きさや種類も含めて。ただし本文の文字の大きさはやや小さすぎです。)を含めてとても得るものが多い本です。
中の紙は、非塗工紙を使っていて、インクは紙に沈み込み発色はぼやけています。写真は、コントラストが抑えめで、雑誌Kinfolkとともに統一されたトーンを観ることができます。
特筆すべきは、上品に抑えられたバニティ(虚栄心)。
「これがおしゃれだよ!」という見栄の例示ではなくって、「心地よい空間を追求していたらこんなふうになったけどどうかな?」という提示があります。
Kinfolkがデンマーク、コペンハーゲンのライフスタイルマガジンなので、北欧的な偏重はもちろんあるのですが、同じ北欧のライフスタイルマガジン「MY RESIDENCE」よりは明るく温かい。ともに読むとバランスが良くなります。
空間デザインを考えるなら、Kinfolkの別編集のこれらの本(Home以外にTableがあります)に目を通していくのがとても有効だとわたしは考えています。
大田 2020年98冊目(通算456冊)