本って面白いなと、あらためて感じたのは、本書を読んでいると著者の声が聞こえて、体臭みたいなものも感じた気がしたから。
文体って、口調や話す速さまで、伝えることができるのか、はたまたこっちが勝手に感じているだけなのか、わかりませんが、
わたしはこの本を読みながら、頭の良い年配の方が早口で喋っているように感じました。そしてタバコ(など)の匂いがしました。
感情的には得意ではないのですが、
書かれていることは、おおむね納得しました。
読みながら、まったく違うエリート像について書かれていた、 ピョートル・フェリークス・グジバチ氏の著書を思い出しました。
『ニューエリート グーグル流・新しい価値を生み出し世界を変える人たち』という本ですが、ちょっと今まで思っていたエリート像とはかけ離れていて、それでいてグーグルだから、JPモルガンだからという権威を理由にしたわけでない説得力があって、この両紙を読み比べて、自分なりに結論を出してみたくなりました。
ただし、お二人とも少しふっくらされている。どうして太っちゃうのかしら。
それはさておき、経験則に過ぎないが、それでも説得力のある言葉を何度か耳に(目に)入れておきたいので、また頁を繰るかもしれないです。
でも、どっちかっていうとピョートルさんやデイヴィッド・アトキンソンさん、山口周さんらの姿勢のほうが(わたしのなかでは彼ら、うまくいえない共通の属性でくくれる。むりくり中川政七さんもそこに入れたい)好きです。
それは、私自身が、経験則よりもファクトを重視しているからでしょう。
かと言って、偉大そうな経験を軽視するつもりはないので、また読み返したい。
(大田 2919年 68冊目)