アメリカの作家、ジャック・ロンドンの短編。
ジャック・ロンドンは1916年、第1次世界大戦中に40歳という若さで亡くなっています。モルヒネを飲んでの自殺でした。
1903年(27歳)に出版した『The Call of the Wild』で著名作家になりました。
この To Build a Fireも有名で、映画にもなっています。
話は、カナダ極寒地のユコンの地域で、無謀な外出をし、マイナス50度近い極寒のなかを犬とともに歩き、途中暖を取るために火を熾すのですが、不注意にもずいぶんと危険な場所で焚き火をしたために……というハラハラする内容です。
わたしは、一人でキャンプをするのが好きなので冬に焚き火をしているとかならずこの話を思い出します。
いろいろな修辞や展開、機微の動きが凝縮された短編小説です。最後のシーンに出てくる表現が印象です。犬を描写した部分です。
ぜひ多くの方に読んでほしい。
大田 2020年 56冊目