『働かないアリに意義がある』の長谷川英祐先生による「眠れなくなるシリーズ」の進化論版。
相変わらず、読ませる文章力の長谷川先生で、読みやすくて、タイトル通りに面白い。
私がこの本で得たアイデアは、
というもの。
ダーウィンは、生物を研究したかったのに、脱線して地層学にのめり込んだ。
その結果、
「地形の変化がものすごくゆっくりなのと似て(アナロジー)、生物もすっっげーゆっくり変化してんじゃね?」
と思い至って、進化論を生み出した。
生物学とは、ちょっと関係ない学問経由で、生物学に、今までなかった、次のステージたる進化論を生み出すことになっている。
ヨーゼフ・シューペンターが、イノベーションを「新結合」と定義しているけれど、この結合、
プラス というよりは カケル なんじゃないかなと。
他にも、経済学的なアイデアが、
生物学に活かされていました(時間割引)。
よって、目下、わたしたちが取り組んでいるミッションがあるとき、
そのミッションとは関係のない知識や経験というのが、必要で、
いつ何の役に立つかわからないそれらの収集をドライブするのは、
直感+好奇心
なんじゃないだろうか。
この考えは、一言で言えて、それは
セレンディピティ(Serendipity)
×がイノベーションの要諦で、
その×を生むのが、好奇心と直感で、
好奇心と直感を、ヒューリスティックに言い換えれば、それは
「遊び」。
わたしたちは、人生を進化させたければ、
ミッションを進めたければ、
「寂しいから」とかではない、
「なんだか気になるから」「ちょっとやってみたいから」発の
遊びが必要不可欠なのではないか、
というのが、私がこの本を読んでえたアイデアでした。
(大田 2019年 59冊目)