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料理人という生き方
道野 正

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  • ジャンル:
    自然科学・哲学
  • 読了時間:
    1時間
  • 形態:
  • 読んだ人:
    大田忍
  • 評価:
    オススメ

こんなふうに生きたいなという見本になり
食べてみたいという好奇心が湧く本

仕事でレストラン関係のデザインをする機会が、多いのだけれど、
最近している仕事がミシュラン一つ星レストランのブランディングデザイン
ということもあって、積読にあったこの本を手に取りました。
途中までは読んでいたのだけれど。
料理人というのは、こういうものか、
驚き、畏怖の念に包まれました。
そして、こうありたい、
という思いもわきました。
生き方の見本として壁に貼って
每日眺めたいものだと。
情に厚い人格がにじみ出る文ですが、
一方で料理を感性というところにうっちゃらずに
とても論理的かつ洞察的であり
ストーリーのある構成の仕方は、
これこそクリエティビティというものではないか?
と思うところがゆえです。
わたしは、
常日頃、論理とかエビデンスをベースにして
行動することを努めていますが、
一方で判断は、直感でするところも多いです。
それは、アインシュタインが
好きだということもあるんですが
理にかなっている気がするからなんです。
なんとなく。
さて、この本ですが、
私たちが、食として体感できる
理論や努力が紹介されています。
努力という言葉を使うと怒られるかもしれません。
費やした時間がそのまま、美味しさに
反映されるわけではないから。
パリで修行していた時代の話は、
川内 有緒さんの『パリでメシを食う。』という
パリで活躍する日本人10人を紹介した
エッセイ集を想起させました。
人生に関わる本でした。
あ、あと文章が上手な方なんですね。とっても。
poignantでした。
(2019/01/08)