利休についての南方録はけっこう胡散臭いぞという説。
これを読むぶんには、この説にはずんぶんと説得力があります。
これを読んだ友人も言っていましたが、気軽に利休の名を使えないと。
誰かが口にする利休が、南方録に基づくものであれば、それは浅はかだと言われかねないし、探求が甘いことが露見する。
道具にこだわりのなかった利休。
武野紹鷗とは対局とも言える姿勢と価値観が利休のなかにあるようです。
その姿勢を探して利休まわりの真実を追求していくと見えてくる利休の理念が、おもしろい。
わびを紐解き、自分の美意識に取り込むには最良だと今思っている本です。
大田 2020年86冊目(通算444冊)
#アート #美術 #茶道 #わび