あんまりオススメしない。
最後に引用しているダーウィンの言葉は間違い。
大田 2019年176冊目
書簡形式。
文体は軽いので読みやすい。
読みながら、
「そんなことで悩まないでいいよー」って思っちゃうけれど、悩んじゃうことがテーマの金字塔みたいな作品。
若いからなのか、盲目が故か?等、考えてしまいます。
それが良きところです。
大田 2019年175冊目
アマゾンのリンクがつくれなくって画像なしですが。
ビル・ゲイツの愛読書だと知って、読んでみました。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/1598534807?ie=UTF8&redirect=true
David Foster Wallace(1962–2008)は、アメリカの作家で、ケニオン大学での「これは水です」というスピーチでも有名。
46歳で他界。死因は自殺と見れる。
タイトルの「String Theory」は、弦理論。量子力学関連の理論で、わたしにはまだうまく説明できません。「ひも理論」とも呼ばれています。
とまれこの本は、量子力学や物理学に関係ありませんが、ビル・ゲイツも
「この本は物理学に関係ないけれど、このタイトルのおかげで電車やバスの中で読んでいるととても頭がよく見えるでしょう」とコメントしています(笑)。
この本のおもしろさは、デヴィッド・フォスター・ウォレスの言葉を聞けるところです。
もうひとつ、内容と全く関係ありませんが、組版が美しいことです。
欧文組版を体になじませるのにも役立ちます(笑)。
大田 2019年174冊目
2月にも紹介した漫画『Blue Giant Supreme』の9巻目。
若いジャズプレイヤーが、
才能があることよりも、前に進んでいく姿に、作中の多くの人たちが共感していくということが気持ちの良い物語。
この世界には、気持ちの良い全力投球の姿がある。
気持ちの良くない全力投球というのもあって、それは
必死であることが生きている意義
という思想のもとで行われるもの。
そういう全力投球をテーマにした漫画もあり、以前は好きでした。
ただ、長い間「望ましい必死」を研究してきた結果、わたしは今、必死についてこう考えています。
苦しまなければいけないってことはない。全力で愉しめばいい。
才能にも人生にも、さして意味はありません。運がいい人もいれば、悪い人もいる。
死滅するコロニーもあれば、生きながらえるコロニーもある。
才能というのもあって、才能のないことに全力を尽くしてもさして報われない。しかし、やりたいことを実現するためには、手段は無数にあるので、自分の才能にあった手段を選べば良い。
案の定という言い方は、ヤラシイが、苦しみを必要条件と考える必死をテーマにした作品は、消えていくことが多い。漫画なら連載が中断したり、たち消えたりする。それを非難したいわけではない。ただ、愉しんだ方いいよなぁという思いに確信を持つ。
ブルージャイアントシュプリームだって、作り話だし、現実世界とのギャップは多かれ少なかれあります。
ただ、ここから抽象できることは、現実世界でも通用するのではないかと思っています。それはなにか。
愉しめる必死ってのがあるぞ
と。それを見つけるのが、楽しみです。
大田 2019年173冊目(漫画だけど、カウントします)
セールスフォース関連。SaaSとは?というよりは、現代にアップデートした営業スタイルについての知見を得られる本。
著者の福田さんは、バリバリのエリートで、そういう教養にあふれている。欧米文学のみならずアジアや日本の教養にも富んでいて、そしてトップランナーとしてビジネスを堪能してきている(ようにみえる)。
ただ、わたしはいつもブランディングについても営業や経営についても思うのだけれど、複雑なモデルは、果たして機能しているのかしら?と。
やりながらならきっとよく分かるかなと。これまた読んでいるだけじゃ、ちょっと理解ができないかもしれない。
それから、引用の仕方から、特にジャック・ウェルチについての触れ方からも、合理の誤謬のような気配を感じた。
合理の誤謬とは、
「理屈としては正しい。しかし理屈に含まれないもののために望む結果にならないこと」
ジャック・ウェルチの下位10%の切り捨てが好例。
わたしは、福岡伸一さんや長谷川英祐さんらを通して、「捉えにくいダイナミズム」みたいなものの余地をいつも持っておきたい、と思っている。その割合をできるだけへらす努力をしながら。
なんだけど、『動的平衡』で福岡伸一さんでたしか「(人間には錯覚があるから)直感ってあかんねんで」みたいなことを言っていた気がする。
それでも、合理とクリティカルシンキングを徹底してなお「なんとなく」も捨てないでいたい。
大田 2019年172冊目
『失敗百選』の中尾 政之 の著書。
今年のベスト5に入る。
まず文体が好きなんですが、ざっくり言えば
どうやって人生を楽しむのか
ということの具体的なヒントが得られます。
なんとなくではなく、定量的に目標を設定すること。
試行錯誤するのに有効な工学的な視点。
インテグレイテッドとモジュラーの違いは、とても便利。
わたしは、この本を読んで、やりたいことを実現するための具体的なガイドラインを得たような心持ちになりました。
ちゃんと(気分だけじゃなくて)前向きなんだよなぁ。
そもそもだけれど、ゴール設定が美しい。
プロジェクトマネジメントの知見もある背後にあるのでしょう。
何度も読むつもり。
大田 2019年171冊目
※ベスト5(ほかはなんだっけ?)
前田裕二さんの『メモの魔力』との違いは、効用が複数あるので、シーンに合わせて選べる記録術であるところ。
とまれ、メモの魔力もスタイルを真似たくなるものでした。
読了を目指す動機で読めば、(1ヶ月に何冊読むぞ!みたいな)実行に移すタスクばかり載っているのでしんどくなるので、ツールを得るために読むって動機で読まれたい。一つでもやってみたら、元を取れると思うので、3つやればお得なくらいか。
論拠がエビデンスであるし、DaiGoさん自身がやってみてるものも(すべてやっているかしらないけれど)あるので、片っ端からやってみたら良い気がする。
わたしもまず1つ、就寝前To Doリストを今日から始めます。
もとより記録魔なので、足りなかったところを補完するつもりで手にしたのですが、得るものが多かったです。
大田 2019年166冊目
論拠になる研究も観察研究だったり、サンプルが少なかったり、その上、疑問符のついたタイトルの回答が、遅い。原書は2012年出版ながら、新規の知識があまり得られなかった。
観察研究でもメタ分析で良いのですが……。
オススメしない。
大田 2019年165冊目
経営学、心理学、戦略等々の知識を集積した結果、開陳したくなって作ったライトノベルが、とっても面白くて、漫画化、そしてアニメ化とトントン拍子の出世街道を歩んだフィクション。昨年映画化もされています。ちなみにアニメは、かなりクオリティが高い。
ちなみに、何巻もあるので、読了を楽しみに読むのは避けたほうが良いです。
ちなみに、Deus lo vultとは、ラテン語で「デウスウルト」と読んで、「神の欲するままに」という意味。
うがったように、知識の昇華を求めての結果にしては、どうしてこれほどおもしろいキャラクターを作り上げられたのか、才能か戦略かその両方か、気になる。
大田 2019年164冊目
わかりにく「捨象」は、抽象に似てて、ある物事から、一部の特徴とか属性を取り上げて、その他を捨てること。
女優の小雪さんを見て、「美人」として捉えるとき、おでこが光っているなぁとか、意外に気さくでいい人らしいとか、女優とか、そういうのを全部排して、「美人」とする。これが(たぶん)捨象。
現代のビジネス界は、過去と違って、今までのやり方では上手くいかなくなってきているし、そのスピードはどんどん早くなっている。
そんな話を具体例を交えて解説してくれる、ありがたい本。
ただ、失敗した企業の「ここが悪かった」って話は、読むごとに
「それはあとになってからだから言えるんだよね」
っていう気持ちが湧いてそれが強くなっていく。理由は、論調のせいなのかわからないけれど。
その辺、中尾政之 著の『失敗百選』とか、素直に人の失敗を学習できる。
たぶん、わたしが今の所、冨山和彦さんが苦手なんだと思う。
大田 2019年163冊目
短い時間でどれだけ成果を出すかって課題に対してのあんちょこ
とにもかくにもエビデンス。
片っ端から自分で確かめるってことをされている鈴木祐さんの新著。
集中力ってのは、そもそももたねーよ、ってことを理解した上で
でもやるんだよ、ってことを科学的に模索して体系化したものです。
食事やコーヒーの取り方、
どうしてゲームは死ぬほど夢中になれるのか、その理屈を応用して集中力を高める
この本、
読了を目的にしちゃうととたんにその価値が霧散します。
というのも、
やってみてタスクが多い。
それをやるのが良いのに、「いえい!読んだ!」ってことを後回しにしてしまう。
この本の一部は、言い換えるなら
自分の人生を最適化するゲームを自分で作る
ための取説。
だから読了しなくていいから、3つくらい実際にやってみるってのが、本の価格の何倍ももとをとる方法。
ゲームや加工食品って超絶に上手くできた魔法レベルの魅了物で、
これらは、人間の本質を上手く利用しています。
そこで出てくるのが
報酬系
というもので、人は元来
ちゃっちゃっちゃっちゃと「よくできました!」とたくさん頻繁にもらえることを好むし、難しいことは嫌い
というふうにできている。
食事に関しては、
油と糖質を上手く合わせるとすごく美味しくなるし、化学調味料などは、さらにですが
「美味しすぎる」。
結果、どうなるかというと食欲が暴走する。
堀江貴文さんが、
化学調味料は別に身体に悪くない
って言っていますが、悪くないんです。
でも、太ります。
いわゆる超正常刺激というもので、
ポルノなんかもそれです。
ゲームには話を戻すと、
やればやるほどレベルが上がるってのが最高なんです。
それに不確定要素なんかあるとたまらないんです。
がちゃとかふくびきとかですね。
それから
「もう少しでクリアできたのに!」とかも最高の刺激です。
この辺のすごく研究された仕組みを
こんどはちゃんとライフハック目的で使っていこうってのが
この本の狙いのひとつです。
何度も言いますが、
この本は、
人生を最適化するゲームの取説
です。
読了なんてどうでもいいので、やればやるほどレベルアップするので、ぜひお試しあれです。
大田 2019年162冊目
ちなみに原題は、
The 100-Year Life: Living and Working in an Age of Longevity
勤勉な方々なら、すでに
寿命が思っていたより長いから、いい感じの歳になったらリアイアして悠々自適に暮らす、という考え方は、もう上手くいかないかも?
と思うってことを一通りやって、それ随分前だったなーってのご時世な気がします。
そのための資産運用等々いっぱい甘言が溢れてもいますが、
この本でも、他の最近の良書と思われる本でも語られていますが、
これからと今まではぜんぜん違う
ってことはたしかです。
ビジネス書を読む方々は、馴染みがあるかもなVUCA(Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)という4つのキーワードの頭文字から取った言葉)ですが、シンギュラリティは来ないけど、仕事はなくなるのに、人材不足ってのはほんとうに来そう(『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』新井 紀子著に詳しく書いています。)
じゃあどうすればいいか、っていうと
ってことになるかなと思います。
たとえば、
意味なくない?
ほとんど意味ないんですよ。
なんで決まっているの?
意味ないし。
?なんで必要なの?
是非はともかく、昨日まで今日からで世界はガラッと変わるんで、人生設計も意味ないです。
ただ私見ですが
というのも、(この本に書いていたことじゃないけど)
日本ってこれから断然やばいんですけど、
他の国で暮らせない、他の国とコミュニケートがまともにできないって
かなりのディスアドバンテージです。
情報も日本発の情報しか得られないって、正直しんどい。
ちなみに英語が話せるってのは、収入にはあんまり関係ない。
すごーく安い英会話システムがその左証。
あ、この本の内容ですが、
今までの考えじゃ生きていけないですよ
という話です。
とまれ、困ったら自死すればいいので、気楽に愉しめば良いというのが私見です。
大田 2019年 161冊目
とりあえず読んでおいたほうが良い。
生き方をリストラクチャするヒントがありました。
この本の言うことを、真に受ける受けないはともかく、考え方を再構築するにはもってこいな本。
橘玲さんの本のみならず、複数読んで、いろいろ実践しながら自分なりに戦略を組み立てるのが良さそう。
なんし、実行に何も移さない人には、関係がないかも。
いろいろ片っ端からやっていきたいが、この本に熱くなったなら、アマゾンでのレビューで冷や水を浴びせている人たちの反論できるか検証してみるのも良いかも。
この時代、いろいろやるのが早いけれど、数字は常に大事。
FL比も知らないで飲食店は始めないほうが良い。
大田 2019年160冊目
勧めないのは、ニッチすぎる知識だから。
それでも、誰もが模様として看過しがちなプリンターズ・フラワー(花形装飾)に、これほど深い世界があるのか、と垣間見るのは、楽しいかも知れません。
デザインをグリッドシステムに精通した白井敬尚さんが担当しているので、デザインも楽しいし、巻末には使用した紙の種類も掲載されています。
Peignotという有名な書体(ホテルのConradでも見かけたかな)をデザインしたカッサンドルによる抽象的な装飾も堪能できます。
とまれ、花形装飾とは何なの?というシンプルな疑問には、白井さんの次の言葉でお答えしたい。
「人間の言葉という理性で埋め尽くされた印刷紙面に、理性を超えた「自然」をほんのひととき享受するゆとりを与える」
ものです。
グラフィックデザイナーにおいても必須の知識ってわけでもないので、ほんと趣味の本ですな。
大田 2019年159冊目
警報がなっても逃げない人は50%もいるのだそうだ。
これは、正常性バイアスによります。
正常性バイアスとは、
異常で危険な状態に陥っても、それを異常と認めないこと。
危険なときに、それを危険と判断する力は、知識と体験で養っておきたい。
その知識がこの本から得られます。
正常性バイアスの他に、人はパニックなど起こさないということも知っておくよいでしょう。
もう四の五の言わずに、教養よりもまずこの本はいっぺん読んでおいたほうが良いです。
エキスパートエラーってのもあるんで、自分で判断する力も必要。
それはもう知識というよりは勘みたいなものを寄る辺にすることになるので、
勘を養っておきたい。それには、危険なことをするのが良い。
わたしの場合は、一人で山奥で過ごしています。ときどきですが。
怖いし、けっこう危険なのでオススメはしません。
ただし各自、危機感の育みは行うことをオススメはします。
大田 2019年158冊目